漫画家の松本大洋は1967年10月25日生まれ。東京都出身。
作家で催眠療法士の父と、詩人の母の元に生まれる。小学校時代には親と暮らせない子供達が集まる施設で生活していた。やがて、和光大学文学部芸術学科に進学すると、漫画研究会に所属し、漫画を描き始める。すると、87年に『STRAIGHT』が四季賞に準入選し、『月刊アフタヌーン』増刊号に掲載。これを機に大学を辞めると、88年から同作品を漫画雑誌『モーニング』で連載していた。
その後は『ビッグコミックスピリッツ』に移籍すると、『ZERO』や『花男』などの作品を次々と発表。中でも、この頃の松本の代表作となったのが、93年に連載がスタートした『鉄コン筋クリート』だ。クロやシロ、ヤクザの鈴木といった魅力的なキャラクター、ユニークなセリフ回しはたちまち漫画ファンの心をつかみ、コミックの売り上げは全3巻で100万部を突破。06年には映画化され、アカデミー長編アニメーション映画賞部門にノミネートされている。96年には、高校卓球部の活躍を躍動的に描いた『ピンポン』の連載をスタートさせた。
『ピンポン』の連載終了後は、約2年の製作期間を経て『GOGOモンスター』を描きおろし、日本漫画家協会賞の特別賞を受賞。06年には『竹光侍』の連載を開始し、後に手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞している。10年には自らの少年期にインスパイアされた『Sunny』の連載をスタート。親元を離れた子供たちが過ごす施設「星の子学園」を舞台に、少年少女の生活を生き生きと描いた。
13年には宮崎駿らとの合同展覧会「スケッチトラベル展・アフリカの子どもたちに図書室を」展を渋谷ヒカリエ8階「8/ CUBE 1,2,3」にて開催。14年には様々なコラボレーションTシャツを手掛ける「rockin'star★」から、掻き下ろしコラボTシャツ2種類を発表。15年にはほぼ日手帳とコラボして、専用カバー「ボールのようなことば。」を発売している。
私生活では同じく漫画家の冬野さほと結婚。時々、彼女が松本のアシスタントを務めることもあるという。