漫画家のタナカカツキは1966年10月7日生まれ。大阪府出身。本名は田中克己。
赤塚不二夫に影響されて幼い頃から漫画を描き始め、小学校5年でアニメ作品を製作。京都精華大学美術学部のヴィジュアルデザイン学科に入学すると、在学中の85年には小学館新人漫画賞にマンガ『ミート・アゲイン』を応募。すると、作品は審査員のちばてつやなどから高い評価を受け、見事に佳作として入選する。
88年からは『コミックモーニング』で、中学生の揺れる心情を描いたマンガ『逆光の頃』を連載。その後、同じく漫画家の天久聖一と組んで、パルコのフリーペーパーに『バカドリル』を掲載すると、そのナンセンスな笑いでマンガファンを虜にした。03年には『オッス! トン子ちゃん』を刊行しており、ギャグマンガの中にもアートや哲学の要素を取り入れ、何よりその実験的な内容が業界でも話題となっている。
また、漫画家として活動する傍らで、94年にはフルCGアニメ『カエルマン』を製作。その翌年には製作会社カエルカフェを設立すると、『SUNDAY』や『赤ちゃん』などの映像作品を製作する傍らで、インディーズCDの発売やサンプリング音源の提供など、様々な活動を行っている。一方で、90年代には一時期『笑っていいとも』の構成ブレーンを務めていたこともあり、その後も『うたばん』や『ここがヘンだよ日本人』などのテレビ番組を手掛けた。
近年では展覧会にも数多くの作品を出展しており、05年にはラフォーレミュージアム原宿で「タナカカツキのタナカタナ夫展」を、07年には「タナカカツキの岡本太郎ビーム展」を開催。14年には伊勢丹新宿店にポップアップショップ「ラヴラブ ウィズ タナカカツキ(LOVE LAB with タナカカツキ)」を出店している。12年7月には、飲食風景に溶け込むフィギュアとして開発した「コップのフチ子」が、1週間で10万体を出荷し即完売するなど一世を風靡。また14年9月には、新宿伊勢丹オウンドメディア「ISETAN PARK net」の公式キャラクター「デパガちゃん」のデザインを手掛け9月にデビューさせた。その他、サウナの魅力を書いた『サ道』が縁でサウナ大使に任命されるなど、現在もマルチに活躍中。