「タロウホリウチ(TARO HORIUCHI)」が10月18日、初となるショー形式で15SSコレクションを発表した。
今シーズンのテーマは、「AERO MODELLATER」。ベルギー・アントワープを拠点に活動するアーティスト、パナマレンコ(Panamarenko)が生涯掛けて作り続けた“飛べないUFO的飛行物体”の作品群をメインインスピレーションとしたコレクションを作り上げた。薄暗い会場に設置されたのは巨大なブラックボックス。その物体から漏れる蛍光灯の青い光が訪れた観客をタロウホリウチの世界へと誘い込む。現実から未来的へ誘い込むような空間だ。
ファーストルックに登場したのは、真っ白なドレスに身を包んだモデル。ライン状に部分的に色付けされたレッドやブラック、または品良く肌を見せるスリットで、ミニマルでありながらも女性らしさは忘れない。その後も背中を大胆にくり抜いたトップスや、不規則に組み込まれたカッティングやヘムラインなど、随所で線を使った遊び心が見られた。
素材使いにも注目したい。宇宙を彷彿とさせるメタリックな光沢を持つ流れるような素材は、ワンピースでエレガントに変化。張りのあるホワイトのネオプレン素材はプレーンかつ立体的なシルエットでトップスやアウターで提案された。コレクションの随所で用いられた穴の開いたパンチング素材は、「テーラーのシャツに多く使用される素材。フューチャリスティックな要素を盛り込みつつも、その真逆である伝統的なものを織り交ぜることにより組み合わせを楽しんだ」とデザイナー堀内太郎。
中盤になるとモノクロから徐々に、ブルー、オレンジ、イエローなど鮮やかな色合いが増す。ボタニカルなプリント柄も、ワンピース、スカート、トップスなどと形を変えて展開され、まるで未来から現実へと焦点を変化させているようだ。
コレクションにアクセントを与えるアクセサリーは、先シーズンに引き続き様々なアーティストとコラボレーションを行った。コンパクトな円形型クラッチバッグは「ニュー ニュー(NEWNEU.)」と、つるっとしたテクスチャーのスニーカーは「パトリック(PATRICK)」と、エレガンスとカジュアルの両面を持ち合わせたサングラスは「ブラン(BLANC.)」と、ミニマルなジュエリーはは「シュン オオクボ(SUN OKUBO)」とのもの。