山口情報芸術センターYCAMでは11月28日から16年2月14日まで、未来の公園について考察する「プロミス・パーク・プロジェクト」の新作インスタレーションと研究成果の展示「プロミス・パーク-未来のパターンへのイマジネーション」が開催される。
国際的に注目を集める韓国のアーティスト、ムン・キョンウォンと共に12年から3年間の歳月をかけて取り組んできた同プロジェクトでは、様々な時代、文化、人類の営みが交差する「公園」について、多領域の専門家とともに様々な考察を行ってきた。今年は、山口県及び九州地方に残る近代化産業遺構にフォーカスし、フィールドワークとドローン撮影を実施。その地域に根付いていた産業の姿を伝える遺物や遺跡を通じて、その空間がもつ歴史の記憶から「未来の公園」について考察した。
3年間の集大成となる同展では、フィールドワークをもとにした「未来の公園」をめぐる考察の数々を、新作インスタレーションと研究成果展示として公開。インスタレーションでは、ドローンによって撮影した映像をもとに床面に映しだされる映像インスタレーションと、京都西陣にある細尾とのコラボレーションによる織機によって生成される絨毯のふたつの新作インスタレーションを展示する。絨毯は最終的に17メートル×17メートルの大きさになり、「未来の公園」として会場を埋め尽くす。
研究成果展示では、フィールドワークをベースに、山口県の周辺地域を対象とした古代から現代に至るまでの公園や庭園についてリサーチした成果を公開。また、ロンドンのハイド・パークや、ニューヨークのセントラル・パーク、東京の上野公園を始めとした代表的な近代公園や、世界知識都市構想「ムンダネウム」の調査を通して収集してきた図像もスライド形式の映像装置「パーク・アトラス」として公開する。
【イベント情報】
「プロミス・パーク-未来のパターンへのイマジネーション」
会場:山口情報芸術センターYCAMのスタジオB、ホワイエ
住所:山口県山口市中園町7-7
会期:11月28日~16年2月14日
時間:10:00~19:00
入場無料