アダストリアが2017年に海外事業拡大の足がかりとして100%子会社としてグループ会社化した米国カリフォルニアのヴェルヴェット社(Velvet, LLC)のフィロソフィーを受け継いだアジア向けの新ブランド、「ヴェルヴェット バイ スタンバーグ(velvet BY STERNBERG)」が今春デビュー、日本と中国でのECでの販売が3月3日よりスタートした。
米国を中心に既に展開されている「Velvet by Graham and Spencer」、「Velvet by Jenny Graham」とはデザインチームもまったく変え、ジャパンメイドで上質さを追求した新ブランドの「ヴェルヴェット バイ スタンバーグ」の魅力を沼倉聡・事業開発本部STERNBERG CO.,Ltd 室長に聞いた。
—「ヴェルヴェット バイ スタンバーグ」という新ブランドをローンチした理由を教えていただけますか?
1997年にアメリカのLAカルバーシティで誕生したVelvet by Graham and Spencer は、世界的なファッションシーンでの西海岸ブームもあって、日本でもその上質なTシャツが洋服好きの間で話題になりました。現在も米国では専門店や百貨店を中心に展開されています。しかし、今回私たちは日本及び中国を中心としたアジアのマーケットを考えたときに、米国で展開されているいわゆるアメリカンスポーツウェアをベースとしたもの作りとは違う新しいブランドを開発する必要性を感じました。ファッションに関して豊富な知識と経験を兼ね備えた日本人デザイナーチームと高い技術力を持った日本の素材メーカー、縫製工場で製造された洗練されたベーシックなアイテムを、本当に洋服が好きな方のためにラインアップしました。
—ブランドを代表するアイテムはどういった商品でしょうか?
Velvetがファッショニスタたちに知られるきっかけとなったのは“フォワードTシャツ(forward T-shirts™)”と呼ばれるアイテムでした。創業者であるグラハム&スペンサーが産み出した言葉で、日本語に翻訳しづらいのですが「その時代のフィーリングにインスピレーションを受けデザインされた最高のTシャツ」と我々は解釈して、展開しています。これは今回の「ヴェルヴェット バイ スタンバーグ」というブランドのフィロソフィーも表しています。その名の通りTシャツがシグニチャーとなるアイテムですが、この考え方を基本理念にカットソーを中心に布帛を含め、着心地の良いタイムレスなアイテムでシーズンを構成します。
—具体的にこだわったのはどういったところですか?
フォワードTシャツは稀少素材のインドの超長綿、ロイヤルスビンコットンを使用しています。もの作りの上で素材の上質さにはこだわっていますが、私たちが大切にしたのは“スペック”より“フィール”です。実際に触れ、着た感じに重きを置いています。勿論、サスティナビリティの観点から素材自体のトレーサビリティやエシカルな要素は考慮していますが、単に糸の番手や撚りの数字で比較するのではなく、相対的な価値観から豊かさを感じられるアイテムを日本生産の背景で展開していきます。
—ユニセックスなアイテムが中心に展開されているようですが?
社会のジェンダーレス志向というより、オーバーサイズのトレンドがミニマムなデザインに移行し、ユニセックスなアイテムがモダンに進化しています。シンプルなデザインと素材の良さから放たれる美しさは、自由にユニセックスなアイテムをレイヤードすることで上質なコンテンポラリースタイルとして変化します。女性特有のドレスなどのアイテムはウイメンズのアイテムとして展開しますが、コートやジャケットなどテーラードがベースとなるアイテムはサイズ展開でユニセックス仕様です。今シーズンは英国の最高級素材スーパー120sのウールモヘアトロピカルを使用したスプリングコートやポリウレタンとの混紡によるジャケットなどエフォートレスなアイテムは着回しやすく、美しい佇まいに仕上がっています。
—「ヴェルヴェット バイ スタンバーグ」の顧客となる方たちのイメージは?
これまで、さまざまなブランドを沢山着てきた本当に洋服の好きな方たちです。洋服一枚の出会いでその一日が豊かになり、一日を変える。それがファッションの楽しさだと知っている方たち。タイムレスなアイテムと出合うことは、本当の豊かさを知ること。人々を幸せにすることを産み出す、ということを共有したいと思っています。 (了)
velvet BY STERNBERG オフィシャルサイト
【velvet movie】
米国を中心に既に展開されている「Velvet by Graham and Spencer」、「Velvet by Jenny Graham」とはデザインチームもまったく変え、ジャパンメイドで上質さを追求した新ブランドの「ヴェルヴェット バイ スタンバーグ」の魅力を沼倉聡・事業開発本部STERNBERG CO.,Ltd 室長に聞いた。
—「ヴェルヴェット バイ スタンバーグ」という新ブランドをローンチした理由を教えていただけますか?
1997年にアメリカのLAカルバーシティで誕生したVelvet by Graham and Spencer は、世界的なファッションシーンでの西海岸ブームもあって、日本でもその上質なTシャツが洋服好きの間で話題になりました。現在も米国では専門店や百貨店を中心に展開されています。しかし、今回私たちは日本及び中国を中心としたアジアのマーケットを考えたときに、米国で展開されているいわゆるアメリカンスポーツウェアをベースとしたもの作りとは違う新しいブランドを開発する必要性を感じました。ファッションに関して豊富な知識と経験を兼ね備えた日本人デザイナーチームと高い技術力を持った日本の素材メーカー、縫製工場で製造された洗練されたベーシックなアイテムを、本当に洋服が好きな方のためにラインアップしました。
—ブランドを代表するアイテムはどういった商品でしょうか?
Velvetがファッショニスタたちに知られるきっかけとなったのは“フォワードTシャツ(forward T-shirts™)”と呼ばれるアイテムでした。創業者であるグラハム&スペンサーが産み出した言葉で、日本語に翻訳しづらいのですが「その時代のフィーリングにインスピレーションを受けデザインされた最高のTシャツ」と我々は解釈して、展開しています。これは今回の「ヴェルヴェット バイ スタンバーグ」というブランドのフィロソフィーも表しています。その名の通りTシャツがシグニチャーとなるアイテムですが、この考え方を基本理念にカットソーを中心に布帛を含め、着心地の良いタイムレスなアイテムでシーズンを構成します。
—具体的にこだわったのはどういったところですか?
フォワードTシャツは稀少素材のインドの超長綿、ロイヤルスビンコットンを使用しています。もの作りの上で素材の上質さにはこだわっていますが、私たちが大切にしたのは“スペック”より“フィール”です。実際に触れ、着た感じに重きを置いています。勿論、サスティナビリティの観点から素材自体のトレーサビリティやエシカルな要素は考慮していますが、単に糸の番手や撚りの数字で比較するのではなく、相対的な価値観から豊かさを感じられるアイテムを日本生産の背景で展開していきます。
—ユニセックスなアイテムが中心に展開されているようですが?
社会のジェンダーレス志向というより、オーバーサイズのトレンドがミニマムなデザインに移行し、ユニセックスなアイテムがモダンに進化しています。シンプルなデザインと素材の良さから放たれる美しさは、自由にユニセックスなアイテムをレイヤードすることで上質なコンテンポラリースタイルとして変化します。女性特有のドレスなどのアイテムはウイメンズのアイテムとして展開しますが、コートやジャケットなどテーラードがベースとなるアイテムはサイズ展開でユニセックス仕様です。今シーズンは英国の最高級素材スーパー120sのウールモヘアトロピカルを使用したスプリングコートやポリウレタンとの混紡によるジャケットなどエフォートレスなアイテムは着回しやすく、美しい佇まいに仕上がっています。
—「ヴェルヴェット バイ スタンバーグ」の顧客となる方たちのイメージは?
これまで、さまざまなブランドを沢山着てきた本当に洋服の好きな方たちです。洋服一枚の出会いでその一日が豊かになり、一日を変える。それがファッションの楽しさだと知っている方たち。タイムレスなアイテムと出合うことは、本当の豊かさを知ること。人々を幸せにすることを産み出す、ということを共有したいと思っています。 (了)
velvet BY STERNBERG オフィシャルサイト
【velvet movie】