JR東日本グループの鉄道会館は、東京駅八重洲口の商業施設「グランルーフ(GRANROOF)」を9月20日にオープンする。また同日、八重洲地下1階キラピカ通りが「グランルーフ・フロント」と名称を新たに開業。18日に両施設が報道公開された。
フロア構造は地下1階から3階。各階ゾーン分けされ、飲食店をメインに15店舗が出店する。売り場総面積は約1,900平方メートル。コンセプトを「ヤエス・センセーショナル・シーン(Yaesu Sensational Scene)」と題し、“出会い・集い、情報発信の場”を提供し、地域の活性を目指す。
地下1階は「トラベル(Travel)」ゾーン。各地の食を集結した。「築地寿司清」「山形酒菜一」などの魚ゾーン、「伊達の牛たん本舗」「浅草今半」などの肉ゾーンに分けられている。1階から中2階は「カルチャー(Culture)ゾーン」。米から日本の食文化を発信する「東京米BARU竹若」、海外発祥のワッフルを提供する「エールエルワッフルカフェ(R.L WAFFLE CAFE)」の2店舗が入居。
2階から3階「ヘルス(Health)」ゾーンは、2階には飲むオリーブオイルなどを提供する洋テイストのカフェレストラン「ウォルブタス・オリーブオイル・ダイニング・トーキョー(VOLPUTAS OLVEOIL DINING TOKYO)」が出店。3階では京都の老舗・福寿園の新業態「ふれんち茶懐石京都福寿園茶寮」が茶懐石をフランス料理でアレンジしたメニューを用意する他、茶道体験など様々な講座を行う。
南側グラントウキョウサウスタワー、北側大丸東京店をつなぐ2階デッキフロアは「ICTテラス」と名付けられ、「ドコモショップ」「モバイルアクセサリープレミアムカフェ(MOBILE accessory Premiumcafe)」「ドコモ・エムツーエム・スクエア(docomo M2M Square)」の3店舗が構える。
ドコモショップは端末販売の他、タブレットやスマートフォンを約50台常備し、駅周辺情報の発信機能を持つ。タブレットでは東京駅3Dナビゲーションや鉄道関連情報、観光情報などのコンテンツを設けた「グランチャンネル」が発信される。
またJR東日本は集客を目的に、ジオフェンシング技術により、このテラスでのみ反応するアンドロイドアプリ「東京駅スカイパノラマ」をリリース。現地を訪れると、富士山や東京スカイツリー、アムステルダム中央駅などの観光地との記念撮影機能が使用できるようになる。
施設の開発を担当した鉄道会館営業本部SC営業グループリーダーの山田政彦課長は、「旧駅舎の復元など歴史的・伝統的なイメージの丸の内口に対し八重洲口は先進性・先端性を打ち出している。店舗構成は、改札外での飲食ニーズを取り込むため、飲食店を主に誘致した。周辺に朝食を提供している店が少ないので、一部店舗は7時から営業している。テイクアアウトメニューも充実させた。今後は2階デッキスペースにてICTを切り口にここでしか体感できないイベントを仕掛けていく予定。1年間の目標売り上げは40億円」と話す。
グランルーフは、JR東日本グループが同所で推進している「東京ステーションシティ」開発プロジェクトの一環。2014年秋には駅前広場が完成し、同プロジェクトが完了する。