「わたしが、自力で成功したといっていいとしたら、はっきりした原動力は2つあるわ。貧乏とパリよ。貧乏のせいでわたしは働くしかなかった。パリのおかげで貧乏も苦にならなかった。それにパリはわたしに勇気をくれた」
by エルザ・スキャパレリ(Elsa Schiaparelli/パーマー・ホワイト著『スキャパレッリ』PARCO出版)
シャネルはエルザ・スキャパレリを「服を作っているあのイタリア女」と呼び敵対心を燃やした。それに対しエルザは「あの退屈なプチブル女」と応えたという。
ピエール・カルダン、ユベール・ジバンシーなどを輩出した伝説のメゾン「スキャパレリ」がトッズグループの傘下に入り、13-14年AWオートクチュールコレクションの期間にエルザ・スキャパレリへのオマージュコレクションを7月にパリで発表した。デザイナーに起用されたのはクリスチャン・ラクロワ(Christian Lacroix)。会場となったミュゼ・デコラティフ内のサロンは、奇しくも2009年にそのラクロワが最後のクチュールコレクションを発表した会場だった。
サルヴァトール・ダリやジャン・コクトーなどさまざまなアーティストとの共作で知られるスキャパレリだが、今回のラクロワとのコラボもワンショットのコレクションのようで、来年1月の14SSコレクションでは新たなクリエイティブディレクターが発表される予定。