5シーズン目となる「ピエス・ダナルシヴ(PIECE D’ANARCHIVE)」が、パリファッションウィーク期間中に14SSコレクションを初のインスタレーション形式で披露した。会場は、現代美術館のパレ・ド・トーキョー地下展示室。
新作コレクションは、フランスの現代アーティスト、ジャン=ピエール・レイノー(Jean-Pierre Raynaud)による瓦礫で詰められたバケツが整列した作品を囲むように展示され、奥にはイメージビジュアルが大きく写し出された。14SSはモノトーンで構成。「グリッド(格子)」「スポーツ」「ストリート」をキーワードに、ベースボールシャツ風のトップスや、格子柄が立体的に表現されたジャカードニット、大きなバックパックや厚底のスニーカーなどが並んだ。
デザイナーのデボラ&プリシラ・ロワイエ姉妹は、「ブランドにとって最も重要なインスピレーション源とウエアの関係性を提示し、私達の世界観を知ってもらいたい」の考えからとインスタレーションでの発表を決めたという。日本では13SSからディストリビューターが決まり、取り扱いショップは拡大している。「2人だけでやっているブランドなので、ショップを持ったりショーをしたりとやりたいことは沢山あるが、注意深くビジネスを進めていきたい」とプリシラ。
先月、同ブランドのポップアップショップを開催した表参道セレクトショップ「アイコン(ICON)」のディレクションを担当する、クリエーティブ・ブランディングスタジオ「エロティカ・トーキョーパリ」のティファニー・ゴドイも会場に顔を見せた。
同ブランドの魅力について「クラス感とストリート感がミックスされたデザインのバランス感覚が今の時代にぴったり。かつとても"リアル"な雰囲気。フランスの文化を取り入れ、クオリティーの高いクリエーションを保っている。世界観の表現やビジネス展開などブランディングのセンスも素晴らしい」と話した。