バーニーズニューヨーク新宿店は9月10日、6から8階のメンズフロアをリニューアルオープンした。同店は今年、1990年の開店以来初となる大規模改装を行っており、3月にはウィメンズフロアを改装。今回のオープンで5階以外が刷新された形だ。
新メンズフロアは、本国ニューヨークにあるマディソン店のインテリアデザインを踏襲し、鏡面仕上げのステンレス、黒革仕上げのスチール、御影石のフロアなどが用いられ、以前のウッディーな空間から一新。すべての什器は一見して店内奥まで見通せるよう、目線の位置を意識した高さに統一されている。
6階にはイザイアやベルベストなどのスーツの他、ヤコブ・コーエン、PT01などのパンツがそろう。同フロアの海外ブランドの高額品スーツの売り上げは8月前年比200%という高い伸びを見せており、今回のリニューアルでもスーツゾーンの品揃えの充実が図られている。
7階はメゾン・マルタン・マルジェラ、コムデギャルソン・オムプリュス、ケイスリー・ヘイフォードなどコレクションブランドがラインアップされるデザイナーズフロア。8階はケンゾー、スロウガン、レーベルアンダーコンストラクションなどを扱い、モードとストリートをミックスしたMDを見せる。各階で、設え、トルソーの色などが異なり、そのフロアの“色”を見せる。
最も気を使ったのはエレベーター前のスペースだという。「扉が開いて、何かがある。お客様に対して最もメッセージ性の強い場所。この場所をしっかり作ろうと思った」とバーニーズニューヨークジャパンの野口康仁MDディレクター。
6階には以前より同店で人気のアイテムだというパンツを在庫600本用意するコーナーを設置。7階はバレンシアガ、トラサルディなどハイブランドのシューズ、バッグを集積。アディダス・バイ・ラフシモンズのスニーカーは全型扱われている。「雑貨は開拓の余地が大きいと考えており、13SSから倍々でバイイング量を増やしている。メンズデザイナーズ雑貨をこのボリュームで集積するショップはあまりないのでは」と野口氏は自信を見せる。8階は野口氏が「欠かせない」と語るデニムのコーナー。「スリーバイワン(3×1)」などコアなブランドが導入された。
ウィメンズフロアは改装後、前年比毎月2桁増で推移しているという同店。メンズも非常に好調だという。「基本をしっかりやっていることが要因だと思う。バイヤー、ショップスタッフが密に連携し、サイズ、色などお客さんのニーズに漏れないよう気を付けている。また、差別化のため取り引きブランドに別注品を作ってもらうXO(EXCLUSIVELY OURS)プロジェクトを行っているが、全約500品番の内300程がメンズアイテム。メンズフロアも前年比2桁増はマストだ」(同)。
来年にはオーセンティックなメンズ服飾雑貨を扱う5階の改装を予定している。「新宿店でキーとなるフロア。客数、売り上げ規模も大きい。満を持してのオープンとなる」と野口氏は意気込みを見せた。