ファッションデザイナーのカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)は1933年9月10日生まれ。ドイツ・ハンブルク出身。
幼い頃からファッションデザイナーを目指しており、52年パリに移住。オートクチュール組合が運営するエコール・ドゥ・ラ・シャンブル・サンディカル・ドゥ・ラ・クチュール・パリジェンヌ(Ecole de la Chambre Syndicale de la Couture Parisienne)で服作りを学ぶ。イヴ・サンローラン(Yves Saint-Laurent)、文化服装学院学院長を務めた小池千枝が在学していた。ピエール・バルマン(Pierre Balmain)のアシスタントを始め、20歳でジャン・パトゥ(Jean Patou)のアーティスティックディレクターを経て62年フリーに。イタリア・フィレンツェで美術史を学んだ。
63年「クロエ(Chloe)」ヘッドデザイナーに、65年には「フェンディ(FENDI)」のデザイナーに抜擢される。フェンディでは、独自の方法で作ったファーのアイテム、二つのFを組み合わせたブランドロゴを生み出した。83年にクロエを去り、同年「シャネル(CHANEL)」のデザイナーに就任する。プレタポルテの他にも時計やバッグ、香水ラインを充実させ、やや低迷していた同ブランドの売り上げを、大幅に伸ばすことに成功した。
84年に自身のブランド「カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)」をスタート。86年には、オートクチュールで最高の権威があるデ・ドール賞を受賞した。2004年にはH&Mとコラボレーションコレクションを発表。自身が好んで着ている襟の高いシャツも販売された。
デザイナー業の傍ら、写真家としても活躍している。カーラ・デルヴィーニュ(Cara Delevingne)とサスキア・デ・ブロウ(Saskia de Brauw)が出演しているフェンディ13-14AW広告キャンペーンは彼自身が撮影を行った。
以前は巨漢でヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)に身を包み、ポニーテールに扇子がトレードマークだったが、ディオール・オム(Dior homme)を着るためにダイエット。以来細身のジャケットとパンツ、クロムハーツのアクセサリーを好んで着用している。
11月16日には、彼の仕事とプライベートに密着したドキュメンタリー映画『ファッションを創る男―カール・ラガーフェルド―』(アルシネテラン配給)が日本公開予定。