ユマコシノ(YUMA KOSHINO)の2016-17秋冬コレクションは2016春夏シーズンに引き続きボタニカル、フラワーモチーフをプリントやジャカードなど様々な表現でレイヤーが重ねられた。
ボタニカル柄でエスニックポップに表現したファーストルックのドレスは、グリーンのレギンスで80年代ロンドン風。タータンチェックやローゲージのニット、ケミカルなグラフィックプリントなどが黒をポイントに世界が構築される。ルーズ&タイト、ハード&フェミニンに相反する要素がミックスされ、ジオメトリックなアクサセリーなどとともに、ロンドンポップなスタイリングがブランドのアイデンティティとなりつつある。
コレクション全体を包むテントシルエットのバランス、アールデコをモダンにアレンジした未来的なグラフィック、シャイニーな素材使いなど、この数シーズン、ママデザイナーとしてクリエーションを継続する彼女の洋服に対するアティチュードを感じさせるコレクション。
来年、ブランドデビュー10周年を迎える同ブランドのネクストステージの序章を予感させるシーズンとなった。
Text: 野田達哉