マルニ(MARNI)が、15-16AWウィメンズコレクションの広告キャンペーンヴィジュアルを発表した。
そのヴィジュアルは、意外なほどノンシャラン。秋冬の新作を纏ったトップモデルのマルテ・メイ・ヴァン・ハースターが、床に寝転んだり、引っ繰り返したテーブルにもたれかかったり。カメラに向かって完璧なポーズを決めてみせるのではなく、穏やかに自由気ままに振る舞う様は、今やモードの主流であるエフォートレスなムードを反映したかのよう。
アートディレクションはエミリオ・プッチやヴェルサーチなども手掛けるGB65が担当。シュールレアリスティックなシチュエーションと惹き付けるカラフルな色彩の妙は今回のマルニのそれでも遺憾なく発揮されている。
また、撮影を手掛けたのはイギリスの女流カメラマン、ジャッキー・ニッカーソン。90年代に『VOGUE』や『ELLE』などでファッションフォトグラファーとして活躍しながらも、最近はアフリカの人々や自然を撮った一連の作品でも知られている。ジャーナリストとしてもその手腕は高く評価され、ファッションとアートの垣根を超えて活躍を続けている。彼女は今回の撮影に際し、次のように語っている。
「クリエイティブ・ディレクターのコンスエロ・カスティリオーニの実験的で時に反抗的、破壊的なデザインへのアプローチが大好きです。このヴィジュアルには、洗練されたエレガンスとケオティックな感覚が混在しています。私は作品を見た時真っ先に、そこに写っている人に目が行く写真が良いと考えています。服が人を所有しているのではなく、あくまでも人が服を着用しているのですから」。
15-16AWからは毎シーズン広告キャンペーンを展開していくという。