「モード・イン・フランス展」2016年春夏速報。仏OEM企業が技術力の高さと生産力をアピール

2015.07.23

第39回「モード・イン・フランス展」2016年春夏コレクションが22日開幕し、24日まで東京恵比寿ウェスティンホテル東京で開かれている。初参加となる、フランスの地場産業から各分野で高い専門性を持つ生産企業を集めたメゾン・デュ・サヴォワール・フェール・エ・ドゥ・ラ・クレアシオンの6社8ブランドなど、47社56ブランドが参加。初日は来場者数、来場社数とも前年を上回った。

メゾン・デュ・サヴォワール・フェール・エ・ドゥ・ラ・クレアシオンの6社8ブランドはラグジュアリーブランドなどとのOEMで培った高い技術力などをアピール。エル・ジー・クチュールはレディースプレタポルテを代表する高級ブランドなどを30年製造している、メンズとレディースの布帛専門の縫製工場。インクジェットプリントやパイピングなどの技術を使ったサンプルなどを紹介している。

ソコヴェット・システムはパリ・コレクションでも人気のプレタポルテや高級ブランドの製造を行う縫製工場。ラグジュアリーブランドのレザーも手がけていて、展示会ではレザーやポロシャツのほか、日スタイリストコラボレーションした自社ブランドなども紹介。

エル・ジー・クチュールとソコヴェット・システムの2社は「インターナショナルファッションフェアに参加したこともあるが、フランス生産や自社ブランドをアピールするために出展した」と強調。ソコヴェット・システムは「日本企業のOEMや日本企業と自社ブランドのコラボレーションなども行いたい」と話す。

ブルー・オセアンはラグジュアリーブランドのデニムや高級スポーツウエアを得意とする縫製工場。伝統的な加工から要望に応じてカスタマイズした加工までさまざまな特殊加工に対応。「トップブランドの製造を担当する技術力と特別な機械などの生産背景もアピールしたい」という。

日本市場向けの売り上げの60%を占めるエム・セー・デー・コンフェクションはプレタポルテとともにフェンシングや乗馬用パンツ、バイク用のウエアなどのスポーツウエアを手がける技術を紹介。

ファッションやインテリアの有名ブランドのOEM製造を20年行っているラトリエ・ダリアンは縫製工場としての技術力とともに、レディースの自社ブランドや生地メーカーと資本提携し、新たにスタートするメンズのオリジナルブランドなどを展示している。マコザはランジェリーや水着のほか、カットソーも展開している。

また、メゾン・デュ・サヴォワール・フェール・エ・ドゥ・ラ・クレアシオンは生産企業を検索することができるホームページ「プラットフォーム・デ・ファソニエ」も紹介。キーワードやカテゴリーによって有名ブランドの生産を手がける700社から800社の企業概要、詳細などを検索し、連絡を取ることもできる。

そのほか、デザインチームを変え、ロゴの色を白地に赤から白地に黒にしたほか、ターゲットも若くしたシャコックも初出展。柄物と無地のコーディネートやショート丈のトップスなど、若いターゲットに向けた商品をアピールしている。

4回目のギベール・パリはニューヨークのジネットとコラボレーションし、トレードマークを型押ししたものやカッティングで表現したバッグなど、これまでのトラディショナルなデザインに加えてファッション性を高めた商品を提案。「午前中にセレクトショップからオーダーが入るなど、反応はいい」としている。
樋口真一
  • 「モード・イン・フランス展」2016年春夏速報
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