ケイタ マルヤマ(KEITA MARUYAMA)の2016春夏コレクションは「あさきゆめみし」がテーマ。デザイナー・丸山敬太の変わらぬロマンティックな世界が、“なつかしい日本の匂い”ともに繊細なアイテムで繰り広げられた。
刺繍、レース、縫い取りといった日本の手技がドレス、スカート、コート、ニットなどのベーシックなアイテムやリゾートアイテムに落とし込まれ、モチーフは日本の伝統柄が言葉あそびのように重ね、映されている。
花、水、雲などののきものの文様はシャイニーなペールトーンのドレスやスカート、流れるような雲や菱文様の織柄のワンピースやコート、ツバメに柳はオーガンジーに刺繍のドレスにと一貫してぶれない贅沢なケイタワールドを展開。
特に鶴、虎、富士山、梅、桜など和柄オンパレードとなったお得意のスカジャンは、今シーズンのマストバイアイテム。
2014-15秋冬から同ブランドの事業を引き継いだマミーナの元、グローバルな展開に向けたコレクションは全体を構成するカラーパレットだけではなく、明るくなった印象。継続するエレガンスを、静かに強く感じさせるコレクションとなった。
text:野田達哉