D.TT.Kが先シーズンに引き続き、東京で2回目のプレゼンテーションを行った。
メルセデスベンツファッションウィーク東京(MBFWT)のオフスケジュールとして、16日に実施されたインスタレーションは、南青山の首都高速脇にあるビルのテラスで、2016春夏コレクションを着用したモデルがパーティー会場でギャザリングするという演出。会場に招待されたゲストたちが自由に写真を撮ってSNSで発信するという、この数シーズン海外でのメンズコレクションでよく見られるスタイル。ブランドを支持するマーケットに向けて、他の東京コレクション参加ブランドとの立ち位置の違いを明確に打ち出した。
今年3月に行われた2015-16秋冬コレクションは、スウェーデンのヒップホップクルー、Yung Lean&Sad BoysのライブをMBFWTの公式イベントとして開催。ランウェイを期待したファッション関係者を煙に巻いた。そのイベントスタイルが論議を呼んだことがあっての反省か、今回は最新コレクションをしっかり見せるという形式をとりつつ、自分たちのスタンスでのプレゼンテーションとなった。
発表された2016春夏コレクションはロゴワークをメインにスウェット、ダメージ加工したデニム、ライダースジャケットなどディテールにこだわって作り込んだアイテム。
コレクション点数はわずかながら、2013-14秋冬のデビューシーズンから継続されるグラフィックとスペーシーな未来感が共存したラインは5シーズン目を迎え、ミラノのマルセロ・バーロン、ニューヨークのフッド・バイ・エアー、パリのピガールなどに代表される新しいブランドカルチャーとの同時代性を感じさせる。
text:野田達哉