東京・六本木の「メルセデス・ベンツ コネクション(Mercedes-Benz Connection)」が1月18日、移転・新装オープンする。旧コネクションから徒歩1分ほど乃木坂駅方面寄りへ場所を移した。15日、オープンに先駆け施設概要が公開された。
建築デザイン監修は引き続き窪田建築都市研究所が担当。ファサードは、黒い躯体にLEDが発光するなど旧施設の建築意匠を受け継いでいる。内装は一新し、イベント需要を見越した設計を建築段階から行った。1階エントランスを入ると、ランウエイと呼ばれる奥へと続く長いアプローチが始まり、展示・イベントスペースとした。ランウエイ中心には吹き抜けを設け、階層の一体感を演出。またエントランス両脇は木を使用した物販、カフェスペースが設けられている。
このカフェ「ダウンステアーズコーヒー(DOWNSTAIRS COFFE)」は旧所に続いて「ストリーマーコーヒーカンパニー(STREAMER COFFEE COMPANY)」の澤田洋史氏が監修。更にフードプロデューサーとして「メゾンカイザー」の木村周一郎氏を迎え、サンドイッチなど軽食を充実させた。
2階はメルセデスのハイパフォーマンスブランド「AMG」のドイツ国外で初となるプライベートラウンジが設けられた他、フレンチダイニング「アップステアーズ(UPSTAIRS)」がオープン。同レストランはミシュラン二つ星を持つフランス料理店「リューズ(Ryuzu)」の飯塚隆太氏がメニュー監修を担当した。フレンチだが、オープンキッチンのインテリアや価格設定で多くの人が気軽に楽しめるカジュアル感を目指したという。
旧コネクションに続いてレストランとカフェをプロデュースしたトランジットジェネラルオフィス代表の中村貞裕氏は飲食周りについて、「クオリティーを追求したのと同時に、多くの人に使っていただくためリーズナブルな価格にしている。朝の出勤前、ランチ、打ち合わせ、ディナー、バーなど様々なシーンでご利用いただけると思う。幅広い年代のライフスタイルに入り込んでいきたい」と説明する。
また、メルセデス車に触れてもらうため、メルセデス・ベンツでのお迎え付きディナーコースのスタートや、乗車して街を巡るサービス「トライアルクルーズ」が発足。同サービスでは専任のトライアルクルーが運転・アテンドしてくれる。
メルセデス・ベンツ コネクションは、2011年7月に18ヶ月限定でオープンした。リニューアル背景についてメルセデス・ベンツ日本の中山大輔氏は、「『つながる・つなげる』をコンセプトに「コネクション」と名付けたこの施設は、富裕層だけでなく多くの人々にブランドを体感してもらうため飲食店併設のショールームとして開設した。期間中には延べ90万人が訪れ、女性客が6割に上った。更にポイントカード(メルセデス.コネクテッド カード)には1万5,000人が登録。その内8割がメルセデス以外のオーナーだった。以上の結果から、メルセデスブランドの情報発信基地としての成功の感触をつかみ、今回のリニューアルへと至った」と語る。なお、移転後の営業期間は2015年春までの予定。
メルセデス・ベンツは2012春夏コレクションより東京コレクションの冠スポンサーを務めている。移転したメルセデス・ベンツ コネクションは3月に行われるファッションウイーク東京のサテライト会場となる予定だ。