パティスリー界のピカソとも称されるピエール・エルメ・パリが、アートとコラボレートした商品の販売とアートの展示を期間限定で実施中だ。
スペシャルプロジェクト「ARIGATO CHOCOLAT (ありがとうショコラ)」は、東京在住のフランス人アーティスト K-NARF氏による1点ものの写真を使ったアートをパッケージにした作品とボンボンショコラをセットにした商品を100個限定で販売するとともに、その制作過程やそれにまつわる架空の広告作品を展示。
今回のコラボレーションのきっかけは、アジア支部の代表を務めるリシャール・ルデュ氏とK-NAF氏の出会いから始まった。リシャールさんがアートに造詣が深かったことや、偶然にも2人の故郷が同じだったことから意気投合し、プロジェクトはスタートしたという。
この夏には香港でのトラムを改装し、想像上の写真現像室を制作、同時期に香港にあるピエール・エルメ・パリのブティックにてインスタレーション『PHOTOGRAHIC CONTRAPTIONS』 を展示し、好評のうちに幕を閉じた。
そして今回、ピエール・エルメ・パリ 青山では、制作プロセスや同じくK-NAF氏によるヤマハ発動機株式会社のフロント2輪のスクーター「TRICITY (トリシティ)」に設置した手作りの映写機などの展示を行っている。
開催に先立って行われたレセプションパーティではK-NARF氏による実際の制作過程のデモンストレーションも行われた。制作のために使われている道具は、梱包用テープや文具店で買えるシールなど、日常生活のなかで身近なものばかり。それらを駆使して、撮ったばかりの写真を昔ながらの写真のような雰囲気を与える加工を施し、想像上のネオヴィンテージな写真世界を作り出していく。
「ピエール・エルメ・パリのお菓子は手作りですが、現代的な面もあって、アーティストとしては共感できるものがあります。私はアーティストとして体験を与えたいと常々思っています。ピエール・エルメが食の体験を提供していますが、私は写真を体験してほしいのです」とK-NARF氏は語る。
11月7日、8日には、ピエール・エルメ・パリ 青山にてK-NARF氏によるワークショップも行われる。こちらはモチーフとなる写真の撮影から始まり、材料費だけで参加できるプログラムとなる予定だ。
「自分自身そのままで、楽しんでほしいですね」(K-NARF氏)
今回限定で発売されている「ARIGATO CHOCOLAT」ボンボンショコラ 5 個詰合わせ(100 個限定 5,000円)には、モガドール、ショック ショコラ、アンフィニマン カフェ、マカッサル、ニュアージュのフレーバーが入っている。
【イベント情報】
“ARIGATO CHOCOLAT” PIERRE HERME PARIS × K-NARF
会場:ピエール・エルメ・パリ 青山
会期:10月2 日~11月8 日
協力:ヤマハ発動機株式会社