9月30日、三越銀座店M5階婦人服フロア「GINZAコンテンポラリー」に、自主編集型ショップ「ミグジュアリー(Mixury)」がオープンした。
同店M5階のリモデルにおけるフロアコンセプトは、「洗練された美しさを追求する大人の女性に愛されるラグジュアリーサロン」。顧客層を「銀座をホームグラウンドにする女性たち」として、観光で訪れる海外からの顧客を強く意識する同店3、4階フロアとは一線を画す。
今回、新たに誕生した「ミグジュアリー」のテーマは、「ひと目惚れの一着を旬に着こなす銀座の女性のためのサロン」。バイイングを担当する、栗田泉子バイヤーによれば、「銀座のお客様は、ブランドにこだわったり、着ていくシーンを想定して服を選ぶというより、『素敵!』『欲しい!』といった感性で服を買われる。そこで『ミグジュアリー』では、その感性に応えられる品揃えを目指して、普通なもの、定番的なものは極力排除した」と大胆なセレクトを語る。
女性は年齢にかかわらず、淡々と仕事をこなすニュートラルな気分の日もあれば、素敵な男性に会った日にはテンションが上がったりと、エモーショナルな変化を楽しむもの。そんな気分を買い物でも味わえるような売り場に、という狙いがM5階の品揃えに表現されている。
投入ブランドは、ミグジュアリー、ジョハク、メゾンドウーマンといった三越伊勢丹のプライベートブランドの他、エム・フィル、ソフィードール、ケイタマルヤマ、ヴゼット、シークレットクロゼットなど。オープンに際しては、売り場コンセプトを象徴するブランドとも言えるシークレットクロゼットのポップアップイベントを開催。コートを中心にしたスタイリングを提案する。女性の美しさと華やかさを意識した、ロング&リーンのシルエットを品良くまとめている。
また、銀座でしか買えない銀座コンテンポラリースタイルを「圧倒的な規模で」展開するという旗印のもと、特にプライベートブランドでは、各ブランドに担当バイヤーを置き、百貨店の枠を超えて、これまで以上にパターンや素材にこだわり、モノ作りの現場にまで踏み込んだ商品展開を行っていく。
そこには「服を美しくキレイに着ることを徹底的に追求する」という、同フロアの哲学が顕著に表れている。というのも、服を美しく着こなす最も基本的、かつ重要な要素は、サイズだ。卓越したデザインでも、極上の素材でもサイズが合っていなくてはどうしようもない。そこで「ミグジュアリー」では、PBを中心に日本人の体型を加味したサイジングを展開する。結果的に“Japan made”を多く揃うことにも繋がり、他のフロアと比較しても、国内ブランドの充実度は群を抜いている。
フロアの設えも大きな特徴だ。全体は100平米ほどだが、2箇所に広めのテーブルと椅子を贅沢に配置。顧客が、自分なりのスタイリングを完成させるべく、リラックスして服を見分ける場として用意している。
「銀座のサロン」の名に恥じない、上質なデイリーウェアが並ぶショップは、銀座に慣れ親しんだ、目の肥えた女性たちの期待にも応えてくれそうだ。