デザイナーの石岡瑛子は1938年7月12日生まれ。東京出身。2012年1月に73歳で死去。
東京芸術大学美術学部を卒業後、資生堂に入社。グラフィックデザイナー、アートディレクターとして活動した後に独立し、1970年頃は広告デザインなどを手掛けていた。80年代からニューヨークを拠点に、ハリウッド映画やブロードウェイミュージカルの衣装、2008年北京オリンピック開会式の衣装を担当するなど、様々な分野にわたって活躍した。
87年にマイルス・デイヴィス(Miles Davis)のアルバム『TUTU』のジャケットデザインで、グラミー賞の最優秀アルバムパッケージデザイン賞を含む多くの賞に輝いた。92年にはフランシス・フォード・コッポラ監督の映画『ドラキュラ』でアカデミー賞衣装デザイン賞を受賞。その活躍は国際的に評価されており、96年のカンヌ国際映画祭では日本人初の審査員を務めている。また、多くの作品がニューヨーク近代美術館に収蔵されている。
インド人映画監督のターセム・シン(Tarsem Singh)の全作品の衣装デザインを担当しており、2012年に手掛けた『白雪姫と鏡の女王』では、没後にアカデミー賞の衣装デザイン賞にノミネートされた。石岡にとってこれが最後の作品となった。