仏企業ケリング(Kering)グループは、9月1日付けの傘下「イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)」新人事を発表した。
同ブランドのクリエーティブディレクターを務めるエディ・スリマン(Hedi Slimane)は、これまで担当していたブランドイメージやクリエーションの分野に加え、ブランドのプロジェクトすべてを統括していくことが決定。
ケリング会長兼CEO、及びイヴ・サンローラン会長のフランソワ・アンリ・ピノー (François-Henri Pinault)は、今回の人事に至った理由について、昨年エディをクリエーティブディレクターに迎えたことでブランドが更なる成長を遂げたことを挙げ、「エディは、1966年に創業者イヴ・サン ローランがプレタポルテをスタートしたときと同じように、劇的にブランドを新たなポジションへと導いた。今の時代に沿ったデザインを提案しつつも、ブランドの原点を忘れていない」とコメントしている。
また、現在「ボッテガ・ヴェネタ(Bottega Veneta)」のエグゼクティブディレクターを務めるフランチェスカ・ベレッティーニ(Francesca Bellettini)を新CEOに迎えることも発表された。
ベレッティーニは、ミラノのボッコーニ大学を卒業後、インベストメントバンカーとしてロンドンでキャリアをスタート。ゴールドマン・サックス・インターナショナルやドイチェ・モルガン・グレンフェル等を経て、ファッション業界に転向。「ヘルムート・ラング(Helmut Lang)」「プラダ(Prada)」「グッチ(Gucci)」で要職を歴任し、2008年11月にグローバル・マーチャンダイジング・ディレクターとしてボッテガ・ヴェネタに入社。2年後には、ワールドワイドマーチャンダイジング・コミュニケーションズディレクターに昇格し、マーチャンダイジング、ビジュアルディスプレイ、コミュニケーションの全分野を統括してきた。
なお、現イヴ・サンローランCEOポール・ドヌーヴ(Paul Deneve)は、アップル(Apple)にバイスプレジデントとして転職する。ドヌーヴは以前アップルの社員だった。