20世紀を代表するデザイナー、イームズ夫妻のクリエーションと素顔に迫る映画『ふたりのイームズ』公開決定

2013.01.29

2013年5月11日、ドキュメンタリー映画『ふたりのイームズ:建築家チャールズと画家レイ』が公開される。

イームズと言われて多くの人が最初に思い浮かべるのは「イームズ・チェア」ではないだろうか。イームズ夫妻はまさに、曲線が美しいその椅子を作り出した、20世紀を代表するデザイナーである。画家を目指していたレイ・カイザーと、二人が出会った当時既婚者だった建築家チャールズ・イームズ。彼らが設立したイームズ・オフィスは家具だけに留まらず、おもちゃ建築、映画と多岐に渡る作品を生み出し続けた。

作ではそのイームズ・オフィスの様子や、多様な作品達を躍動感あるカメラワークで映し出す。第二次世界大戦や冷戦といった時代の波と裏腹に、出演者たちが「サーカスのよう」「ディズニーランドみたい」だったと形容するそのオフィスはどのようなところだったのか。モノクロ画面の中で楽しそうに実験する夫婦やポップなカラーで彩られたイームズ・チェアとオフィスなどから、彼らならではのクリエーションの世界が伝わってくる。

同時に、プライベートをとても大切にすることでも知られていたイームズ夫妻。当時オフィスにいたスタッフや家族も登場し、そして夫妻の死後初めて明かされる彼等の写真や手紙とともにふたりの素顔にも迫る。

「新しい技術が必要なときにも外部の人間に任せるのではなく自分たちで新しい技術を学んだ」(イームズ・デミトリオス著、『イームズ入門 - チャールズ&レイ・イームズのデザイン原風景』より)という夫妻のデザイナーとしての生き方やこだわりが詰まった作品。


【作品情報】
『ふたりのイームズ:建築家チャールズと画家レイ』
(原題:EAMES –the architect and the painter-)
製作:2011年アメリカ
監督:ジェイソン・コーン、ビル・ジャージー
出演:ルシア・イームズ(チャールズの娘)、イームズ・デミトリオス(孫)、ソウル・ワーマン(TED 設立者)他
上映時間:84分
2013年5月11日より渋谷アップリンク、シネマート六本木ほか、全国順次公開
石山佳奈
  • 『ふたりのイームズ:建築家チャールズと画家レイ』海外版ポスター
ページトップへ