NADiffが選ぶ夏休みに大人と子どもで楽しめるアートな絵本4選【SUMMER BOOK】

2016.08.13
待ちに待った夏休み!いつもよりも親子で過ごす時間がぐっと増える夏休みに、山や海へ遠出して過ごすのも良いけれど、お家でひんやりかき氷を食べながらまったりした一時を満喫することも素敵な夏の思い出になるはず。

そこでFASHION HEADLINEでは、夏休みに大人も子供も楽しめる絵本を、を愛する書店の皆さまに聞きました!

目で見て楽しめるアートブックのような絵本、思わず声に出して読みたくなる絵本、頭に残るリズミカルな絵本、じっくり読める絵本など、より感性を豊かにしてくれる個性豊かなラインアップ。連載第1回目の今回は、アート・ブックショップ「NADiffナディッフ)」がオススメする4冊をご紹介します。


『ジャリおじさん』(大竹伸朗/発売:福音館書房)

毎日海を見て暮らしていたジャリおじさんは、鼻の頭にひげが生えている。そんなジャリおじさんが、ある日突然、海に背を向けて歩き出す…。「ジャリジャリ」という挨拶、ページいっぱいのシュールな絵、そして突飛なストーリー。日本を代表する現代美術作家である大竹伸朗による絵と、リズミカルな語感。この斬新な絵本にぴったりハマれば、きっと何度も開くお気に入りの1冊に。

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『ジャリおじさん』大竹伸朗




『ぽぱーぺぽぴぱっぷ』(絵:岡崎乾太郎 文:谷川俊太郎/発売:クレヨンハウス)

「ぴぴぴー ぴぴーぷ ぷーぺー ぴぷぺぺぺ」思わず口に出して言いたくなってしまう、「ぱぴぷぺぽ」でできたふしぎな言葉たち。とっても単純だからこそ、どのように読むか、読む人の数だけ新しい音が生まれるはず。親子でも、おともだちとでも、声に出して読みたい1冊。そしてなんと言っても造形作家の岡崎乾次郎が描く、カラフルなツノの生えたふしぎな生き物がキュート。

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『ぽぱーぺぽぴぱっぷ』絵:岡崎乾太郎 文:谷川俊太郎




『水の生きもの』(絵・文:ランバロス・ジャー 訳:市川恵里/発売:河出書房新社)

なんと、インドの工房にて1冊1冊シルクスクリーンで刷られた手作りの絵本。手漉き紙から伝わる温かさには、1枚1枚ページをめくる幸せがつまっている。インド伝統の民俗絵画、ミティラー画の手法で描かれる細やかな線、次々に現れるサカナやカニたちの表情は異国情緒たっぷり。ぜひ親子で一緒にページをめくりながら読んで頂きたい作品集のような絵本である。

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『水の生きもの』ランバロス・ジャー(Rambharos Jha) 訳:市川恵里




『ドミトリーともきんす』(高野文子/発売:中央公論社)

絵本、というより漫画に近いのですが、ぜひ夏休みにおすすめしたい1冊。実在の科学者たちが、もし学生寮「ドミトリーともきんす」に住んでいたら?という架空の設定で描かれたもの。朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹が学生となって登場し、様々な場面で彼らの言葉や著書が紹介される。決して難解ではなく、シンプルな絵と相まって「読んでみたい」「もっと知りたい」と感じられる1冊。さらにその先に続いてゆく読書のためにも、時間に余裕のある夏休みに読んでみては。小学生以上のお子様にはもちろん、大人の方にもおすすめ。

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『ドミトリーともきんす』高野文子
NADiff
  • NADiffが選ぶ夏休みに大人と子どもで楽しめるアートな絵本4選
  • 『ジャリおじさん』大竹伸朗
  • 『ジャリおじさん』大竹伸朗
  • 『ぽぱーぺぽぴぱっぷ』絵:岡崎乾二郎 文:谷川俊太郎
  • 『ぽぱーぺぽぴぱっぷ』絵:岡崎乾二郎 文:谷川俊太郎
  • 『水の生きもの』ランバロス・ジャー 訳:市川恵里
  • 『水の生きもの』ランバース・ロジャー 訳:市川恵里
  • 『ドミトリーともきんす』高野文子
  • 『ドミトリーともきんす』高野文子
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