カナダのプリンスエドワード島を舞台に少女アンの成長を描いた小説『赤毛のアン』に由縁のある2人の女性の軌跡を辿るイベント「モンゴメリと花子の赤毛のアン展-カナダと日本をつないだ運命の一冊」が日本橋三越本店本館7階ギャラリーで開催される。会期は5月21日から6月2日まで。本展は日加修好85周年を記念して企画されたもの。
原作『アン・オブ・グリン・ゲイブルス(赤毛のアン)』の作者であるルーシー・モード・モンゴメリと、戦時下にもかかわらず翻訳を続け日本に紹介した翻訳家・村岡花子という2人の女性の軌跡を辿り、当時の文化や女性の生き方を紹介する。
1905年から約8ヶ月の歳月を掛けて書き上げられた『アン・オブ・グリン・ゲイブルス』の直筆原稿の一部、村岡花子が翻訳した原書と直筆原稿、昭和27年に三笠書房から出版された初版本などを紹介する。また、収録されている短編小説や詩が後に『アン・オブ・グリン・ゲイブルス』の題材として利用されたという「緑のスクラップブック」(1898年)やモンゴメリが製作したドイリー(卓上用の小形の敷布)、レースの編み物などのハンドメイド手芸品を日本初公開する。
展示の他、オリジナルの人形、ピンブローチ、コースター、ランチョンマット、ボールペン、ミニタオルなどオリジナルグッズを販売する。
また、本展に合わせてカナダ物産フェアも同時開催され、カナダの名産品メープルシロップを始め、クッキーやキャラメルなどアンの母国カナダの味が紹介される。