日本橋三越本店は5月28日、中元ギフトセンターをオープンした。会場での受け付け会期は8月4日まで。
今年は三越に食品フロアが誕生して100年を迎えたことから、同店は今年の中元テーマを「食のクロニクル(年代記)」と題し、今までの歩みを振りながら、同店と銘店がコラボレーションした商品を紹介する。
100年前、三越食品フロアには「鰹節(かつおぶし)部」があり、この誕生時からずっと店頭に並ぶ「山政(やままさ)」の鰹節にフォーカスした。今回販売する鰹節は、1本釣りの鰹を天日で干して旨みを引き出した後、5回カビ付けを行い、約半年を掛けて仕上げた逸品。縁起が良いとされる「雄節と雌節」を「削り器」とセットで販売(1万5,000円/限定300個)する。担当バイヤーによれば「鰹節は家庭での使用は減少しているものの、うどんやそばをはじめ、和食に多用されており生産量は伸びてきている。『本物の味わい』を知っていただきたい」と語る。
また、明治41年に三越の専属図案化になった画家・杉浦非水(すぎうらひすい)とサントリーのザ・プレミアム・モルツとのコラボレーションも注目だ。ビール缶には100年前に非水が描いた三越呉服店新館落成のポスター画が印刷されている。モダンなアールヌーボーの絵を見ながらビールを楽しめるビールの詰め合わせのセットで、価格は3,000円から5,000円。
夏の味覚、素麺(そうめん)にもこだわった。担当バイヤーによれば、「手延べ素麺は通常、細ければ細いほど高級とされ、高級素麺と言われるものは、10g約80本から100本の細さの素麺という。今回紹介するのは、素麺技能士の本多賢一郎が手掛ける島原の手延べ素麺(1万5,000円)。日本名水百選の地元・有馬の湧水にて作り上げたこの素麺は、10g約300本という格段に細い素麺で、喉越しも良く、つゆにしっかりと馴染む」そうだ。素麺が入った箱は、涼を感じられるデザインで、こちらも非水が描いた。
「日々是食楽(ひびこれしょくらく)」シリーズは、食事の際に配慮が必要な人や、食と健康に関心のある人にもすすめる商品をセレクトし、全20点をそろえる。おのざきの煮魚詰合せ(5,000円)は、6種類の煮魚(金目鯛、ぶり、さば、さば味噌、なめたかれい、むきがれい)がセットされ、塩分は控えめながら醤油や味噌の風味がしっかりと感じられる味わいで、箸でも簡単にほぐせるという。
この他食品以外では、「親子で楽しめるサマーギフト」として、親子のふれあいを深める時間として、一緒に思い出をつくれるようなギフトを24点そろえる。「恐竜の本と最新のCGアニメーションDVD+ビスケット」(5,000円)や、「短編映画を見ているような新感覚の動く絵本+ゼリー」(5,000円)など、絵本にお菓子をプラスした贈り物も充実。
「今年はギフトセンター会場にもこだわった」と担当者。天井からは三越の暖簾やちょうちんが下げられ、江戸時代の越後屋をイメージさせるような造りだ。また、会場での待ち時間をより楽しくするために、同店では初めて、プリクラコーナーを会場に設け、そこで撮影した写真をメッセージカードに貼り、中元と共に贈ることもできるユニークなサービスも実施する。
また、ギフトセンター会場での購買特典として、「三越オリジナルトートバッグ」「ペットボトルホルダー」「ライオンのぬいぐるみ」を用意している。