今年の母の日は5月11日。日本橋三越本店の食品フロアでは、母の日の贈り物として、今年は「花」をモチーフとしたケーキを各ショップで紹介する。今年の母の日の動向や注目のケーキについて、担当バイヤーに話を聞いた。
担当バイヤーによれば、母の日ギフト全体の需要は「家族で集う機会を大切にする」というトレンドもあり、年々2~3%程度の増加傾向にあるという。そのような背景の中、ケーキやスイーツは家族と一緒に味わい、語らう時間を共有できるため、需要が高まってきているそうだ。
今年のおすすめケーキは、「マドモワゼルC(Mademoiselle C)」の「I love shopping ―fleur―」(1万円)で、バッグの中にバラの花束が溢れんばかりに入ったデザイン。このケーキのバラもバッグもすべて食べることができるという。ホワイトチョコレートでできたバッグの中は苺のショートケーキになっている。また、同じデザインのケーキで約3分の1のプチサイズ(1,000円)もある。
日本橋食品フロアのマドモワゼルC店頭には、小さなサプライズとして、ガラスのショーケースの上には、このケーキの約2倍ほどの大きさのケーキ(非売品)がディスプレイされ、銀座線地下鉄口から日本橋三越へ入店するアイキャッチとなる。来店した女性客は、「まるで夢のようなケーキですね。子供に買ってもらおう」と笑顔をこぼしていた。バイヤーによれば、「“母の日”という切り口だけでなく、お世話になっている女性への“素敵なプレゼント”としてもおすすめしたい。バラの花束はハードルが高いかもしれないが、ケーキであれば渡しやすいのでは」と潜在客への新規需要の可能性を示唆した。
「アンテノール(ANTENOR)」の「カーネーション」(2,300円)もすすめる。ケーキ全体のカーネーションのような形状は、大理石の台上でチョコレートを削り取り、フリル状にしてカーネーションの形作っている。また「デメル(DEMEL)の「トッフェンショコラボンベ」(2,000円)は、カーネーションの花びらを連想させるデザインで、例年デメルケーキのファンからの予約が多いという。「ノワ・ドゥ・ブール(noix de beurre)」の「母の日デコレーション」(3,000円)は、卵の香りを活かしたきめ細やかなスポンジと苺を層にして、口溶けなめらかなクリームで仕上げており、花壇に咲いた花を苺で表現したようにも見える。
この他にも同店では、花をモチーフにした優美なスイーツがこの時期多数そろう。