画家のジョルジュ・ブラック（Georges Braque）は 1882年5月13日生まれ。フランス出身。1963年8月31日逝去。

少年時代は家業のペンキ屋・装飾画家の見習いをしながら、エコール・デ・ボザールで夜間に絵を学んだ。1900年パリに出て、02年から美術学校に通う。初期の頃は “フォーヴィスム”の影響を受け、大胆な色彩の作品を制作した。

07年、セザンヌの回顧展や、“キュビスム”の出発点とされるピカソの「アビニヨンの娘たち」に衝撃を受け、作風が大きく変化。「レスタックの家々」や「家と木」など、対象を“幾何学的な形態”に分解した作品を手掛けるようなる。以後第一次大戦までピカソとともにキュビスム運動の中心的存在として活躍した。

09年、パリのサロンへ作品を出品。この時初めてキュビスム的絵画が大衆へさらされ、大きな注目を集めた。また、モスクワやニューヨーク、ミュンヘンなどでも作品が展示され、世界的に知られるようになる。

第一次世界大戦が勃発し14年出征。その後帰国し、17年に制作を再開した。20年代に入ると落ち着いた静物画を多数手掛けるようになり、30～40年前後には黒や灰色、茶色を主体とした静物画を制作した。37年、カーネギー国際美術展大賞を受賞している。63年8月、パリで死去。ルーヴル美術館の前で国葬が執り行われた。