西武渋谷店は8月21日のリニューアルオープンに先立ち20日夜、A館1階エントランスのアートゲートの点灯式を行った。このアートゲートは入り口の4本の柱にLEDヴィジョンを組み込み、人の動き、周囲の気温、月のパルスなどを取り組むことで常に映像が変化しており、一秒として同じ映像は流れないという。
これは「アート&デザイン」をテーマとした同店の新しい顔となるもので、ドイツを拠点として活動する音楽・映像アーティストのカールステン・ニコライ(Carsten Nicolai)が手掛けたもの。同氏はアルヴァ・ノト(Alva Noto)の名義での音楽活動でも知られており、坂本龍一や池田亮司など日本のアーティストとのコラボレーションで作品も発表。2013年の「文化庁メディア芸術祭」でメディアアーティストとしてアート部門大賞も受賞している。
「渋谷は1995年に初来日してから、数え切れないほど訪れている。百貨店との取り組みは経験上初めてのことだが、一度目に来日した当時から大きく変わって、さらに変化を続けるこの渋谷で作品を見せられることは光栄で、大きな喜び」とニコライは話す。
同店では今回のリニューアルオープンにともない3階のイベントスペースでフィーチャーしているアンリアレイジと同氏のコラボ商品を特別に展開。同ブランドの15-16AWテーマである「LIGHT」に連動し、ニコライの作品がライトで照らし出されたデザインを中心に、ワンピース、ブラウス、カットソーが限定で販売されている。「本来であれば温度で色が変化する商品をやってみたかったが、少し時間が足りなかった」と前夜祭にフロアを訪れたアンリアレイジの森永邦彦デザイナー。
また、A館7階ではオープニングイベントとして、3Dプリンターを用いた実験的なクチュールや、ビヨークやレディ・ガガらへの衣装提供でも知られるオランダ人デザイナーの「イリス・ヴァン・ヘルペン展」が開催されている。