9月13日は建築家の安藤忠雄の誕生日です

2014.09.13

建築家の安藤忠雄は1941年9月13日生まれ。大阪府大阪市出身。

生まれてすぐ、母の実家を継ぐために大阪に移住。祖父母の養子となり、下町の長屋で幼少時代を過ごす。やがて大工仕事に興味を持つようになった安藤は、近くの木工所で仕事を手伝うようになる。大阪府立城東工業高校に進学すると、プロボクサーのライセンスを取得するが、間もなくプロとして生きていくことを断念。卒業後はサラリーマンとして働いた時期もあったが、水が合わずにすぐ退職している。

その後、安藤は建築インテリアの仕事で生計を立てるようになる。また、この頃から建築家としての勉強を独学で始めており、一級建築士の資格を取得した。63年に海外旅行が一般かされるとヨーロッパへと渡航。様々な欧州建築と触れ合うと、その後4年をかけて世界を放浪するに出る。帰国後は69年に安藤忠雄建築研究所を設立し、格的に建築家としての活動をスタートさせた。

当初は個人住宅のデザインを手掛けていた安藤だったが、76年に大阪住吉区で「住吉の長屋」を設計。通り庭を備えた関西古来の長屋を現代風にアレンジすると、そのデザインが高く評価され日本建築学会賞を受賞。安藤の名は一躍業界に知れ渡るようになる。その後は関西を拠点に博物館や協会、商業施設などの設計も手掛けるようになり、その作品は「アルヴァ・アアルト賞」や「プリツカー賞」など数々の賞を受賞した。

95年に阪神・淡路大震災が発生すると、震災復興支援10年委員会の実行委員長に就任。震災遺児の支援などボランティア活動に従事しながら、被災地の復興に尽力する。00年には瀬戸内海の自然を取り戻すべく、「瀬戸内オリーブ基金」を設立。11年には東日本大震災復興構想会議の議長代理を務めるなど、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。

また、建築家として活動する傍らで97年には東京大学教授となり、2003年には名誉教授に就任。13年には「IFFT/インテリアライフスタイルリビング」に「ドリームチェア」を出品しており、14年にはパリ老舗百貨店で開催された「ル・ジャポン・リヴ・ゴーシュ」展に参加。ショーウインドーにライブペインティングを施している。さらに、同年にはポートフォリオ集『ANDO BOX The 1st Round[drawings]』を発刊。16年に開催される東京オリンピックでは招致委員会の理事に任命され、デザイナー総監督を務めることとなった。

その他、ミラノの「ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)」グループ本部にあるアルマーニ・テアトロ(劇場)の設計、またファッションデザイナーのコシノヒロコとはコラボを経験したこともあり、1981年に彼女が兵庫県芦屋市に自宅を建てる際には、その設計も担当している。これがコシノのアート作品を展示するギャラリーとなって、2014年に一般公開された。
HEW
  • 安藤忠雄
  • 安藤忠雄のポートフォリオ集「ANDO BOX The 1st Round[drawings]」
  • 安藤忠雄のポートフォリオ集「ANDO BOX The 1st Round[drawings]」
  • 安藤忠雄のポートフォリオ集「ANDO BOX The 1st Round[drawings]」
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