「MOOMIN! ムーミン展」が4月16日、松屋銀座にてスタートした。同展は「ムーミン」シリーズの原作者であるトーベ・ヤンソンの生誕100年を記念したもの。フィンランドのタンペレ市立美術館などに収蔵された原画の中から、日本初公開のものを含む約200点が出展される。
会場には童話の挿絵として描かれた原画や習作が、四つのテーマに沿って配置されている。「ムーミン谷の四季」では秋を迎えて谷を去るスナフキンや、冬眠しているファミリーの様子など、1枚1枚にストーリー性のある作品を展示。「ムーミン谷のふしぎな生きものたち」では、ちびのミィやおしゃまさん、スノーク族といったキャラクター達のユーモラスな姿が見られる。また、トーベと親交のあった人形作家の谷口千代によるジオラマも展示。童話挿絵の名場面が再現された。
オープニングセレモニーに登場したタンペレ市立美術館のタイナ・ミュッルハルユ館長は、優しく広い心を持ち、冒険心溢れる人間であってほしいと願ったトーベのメッセージを伝えた。また、駐日フィンランド大使のマヌ・ヴィルタモは日本人が持つフィンランドのイメージ挙げる上で、ムーミンが欠かせない存在であると説明。「ムーミン達の世界には、独特の平穏さとゆったりとしたペースがある。その夢の世界を見ることで、私達は日々の困難から一時逃れられる」と語った。
オープン初日にはアニメ「楽しいムーミン一家」の声優を担当した高山みなみ、佐久間レイ、OPテーマ曲担当の白鳥英美子がムーミンファミリーと共に登場。ムーミン役の高山氏は「(会場に用意された)ジオラマの出来の良さに感動した。ムーミン谷のいろいろな場所に隠れた小さなキャラクター達をぜひ探してみてほしい」とコメント。
併設されるムーミンショップでは、原画をモチーフとしたムーミングッズや展示会限定のアイテムを販売。マスコットやマグカップ、Tシャツ、iPhoneカバーなど、ここでしか手に入らないアイテムを求め、初日から多くのファンが会場を訪れた。
入場料は一般が1,000円、高大生が700円、中学生が500円。なお、本展は今後2015年5月までに大阪、広島、名古屋、札幌など全国9都市でも開催される予定。