10月14日、「ソマルタ」は14SSコレクションを発表したデザイナーは廣川玉枝。テーマは「~を超えて(Meta)」「運ぶ(phore)」の2語を合わせ、「過去から繋がっている文脈を未来に繋げていきたい」という思いを込めた「Meta-phor」。
トリアセテートのシフォン素材を用い、ドレープ感あるフェミニンでドレッシーなコレクションながら、布の重なりを覗かせたカシュクールワンピース・ジャケットやスカートの裾、真田紐の帯締めを付属させたベルトなど、着物の装いを彷彿とさせるデザインが散りばめられた今回。幾何学的な模様の生地、メタリックなヘアアクセサリーを何本も連ねてサイドをタイトに押さえたヘアスタイル、ゴールドやシルバーの金属的な素材感を際立たせたネックレスなど、ジャポニズムの中にもフューチャー感をミックスさせたコーディネートで展開した。
「未来のものづくりにおいて日本には何が必要なのかを考えたときに、昔からずっと繋げてきた日本の伝統の道筋を後にも繋げていかないといけない、という思いが強くなった。古典が古典のまま置いてけぼりにされてしまっている状況は、日本人のデザイナーが着物の文化を現代に落とし込めていなかったということ。自分としても反省がある。日本の文化は繊細で機能的なところが素晴らしく、海外でも“未来的でかっこいい”と評価が高い。洋服でも和服でもない、和装を現代に落とし込んだ新しいドレススタイルを提案したい」と廣川。