世界最大のブランドコンサルティング会社、インターブランドは9月30日、企業のブランド価値をランク付けする「ベストグローバルブランド(Best Global Brands )2013」を発表した。同ランキングは、グローバルな事業展開を行う企業を対象に、そのブランドが持つ価値を独自に金額換算し、上位100社をランキング形式で発表するもの。1999年から毎年発表を行っており、今年で14回目の発表となる。
評価手法は、企業が生み出す利益の将来予測を行う「財務分析」、利益のうちのブランド貢献分を抽出する「ブランドの役割分析」、ブランド利益の将来の確実性を評価する「ブランド力分析」の3つ。これらの分析を元にブランドの価値を算出している。またランキングの対象になる企業にも、「自国以外の海外売上高比率が30%以上」「少なくとも3つの主要大陸に進出し、新興国もカバーしていること」「B to Bブランドであっても、グローバルで認知されていること」などの基準が設けられている。
上位10ブランドの順位は、1位アップル(Apple)、2位グーグル(Google)、3位コカコーラ(Coca-Cola)、4位IBM、5位マイクロソフト(Microsoft)、6位GE、7位マグドナルド(McDonald's)、8位サムソン(Samsungs)、9位インテル(Intel)、10位:トヨタ(TOYOTA)。13年間に渡ってトップの座を守り続けたコカコーラに代わって、アップルが世界で最も価値のあるブランドに上り詰めた。
ちなみにブランド価値の増加率上位5ブランドは、前年比43%増となったフェイスブックを筆頭にグーグル、プラダ、アップル、アマゾンの順。5ブランド中4ブランドがテクノロジー関連だった。プラダはITとリアルを効果的に結びつけ、またプラダ財団によるアート界へのサポートも評価され、ブランド価値の増加率でフェイスブックやグーグルといったテクノロジーブランドに追随し、第3位となった。
ラグジュアリーブランドは、ルイヴィトン(Louis Vuitton/17位、前年比6%増)、グッチ(Gucci/38位、同7%増)、エルメス(Hermes/54位、同23%増)、カルティエ(Cartier/60位、同26%増)、プラダ(72位、同30%増)、ティファニー(Tiffany&Co./75位、同5%増)、バーバリー(Burberry/77位、 同20%増)とランクインした7ブランドすべてが、昨年に続いてブランド価値を5%以上高めている。
自動車ブランドは14のラインクインブランドのうち、9ブランドが2ケタ成長を達成。トヨタ(10位、前年比17%増)が業界1位のトップを堅持した。アジアブランドはサムスン(Samsung)、現代(Hyundai)、起亜(Kia)がランクイン。
日本ブランドはトヨタ、ホンダ、日産の自動車ブランドが価値を伸ばす一方、キャノン(Canon/35位、前年比9%減))、ソニー(Sony/46位、同8%減)ニンテンドー(Nintendo/67位、同14%減)、パナソニック(Panasonic/68位、同1%増)はいずれもランクダウンした。