画家のジャクソン・ポロック(Jackson Pollock)は1912年1月28日生まれ。アメリカ合衆国ワイオミング州コーディ出身。56年8月11日逝去。
28年からロサンゼルスのアート学校で、30年からはニューヨークのアート・スチューデンツ・リーグで学ぶ。在学中は画家トーマス・ハート・ベンソンの指導を受けた。卒業後は、芸術家支援の一環である「連邦美術計画」で仕事をし、メキシコ壁画運動の作家ダビッド・アルファロ・シケイロスらの助手を務める。しかし、30年代後半からアルコール依存症が始まり、同職を解雇されてしまう。
40年代は、パブロ・ピカソやジョアン・ミロの影響で抽象表現主義となり、キャンバスを床に広げ、刷毛やコテで空中から塗料を滴らせる「ドリッピング」や、線を描く「ポーリング」という技法を使い始める。賛否両論あったが、批評家クレメント・グリーンバーグらの評価もあって大ブレークし、「アクション・ペインティング」の代表的な画家として認められた。
50年代に入るとアルコール依存症が再発し、作風の混迷期を迎える。作品が売れず模索していた最中の56年8月に、自動車事故で死去。彼の生涯は、2000年に『ポロック 2人だけのアトリエ』として映画化されており、エド・ハリス(Ed Harris)が監督、主演を務めた。
日本では2012年に生誕100年を記念した回顧展が東京国立近代美術館で開催された。また、「ディオールオム(Dior Homme)」表参道店では、昨年10月のリニューアルオープンを記念して、彼の作品からインスパイアされた柄を使用したウォレットを発売している。