「リック・オウエンス(Rick Owens)」の15SSメンズコレクションのショーは、シャイヨー宮のボールルームで行われた。
1912年、ロシアのバレエダンサーで振付家のヴァツラフ・ニジンスキー(Vaslav Nijinsky)が初めて主演を務め、物議を醸した映画『牧神の午後』がインスピレーション源。
全身を白、グレー、グリーンに塗られたモデルや、帯状のコスチュームが一際強烈な印象を残した。『牧神の午後』で、ニジンスキーがニンフ(妖精)を追いかける時に着用した衣装から着想を得たという。
異素材をミックスしたロング丈のトップスにも、リボン状のパーツが取り付けられている。また、ハーネスを思わせるアクセサリーをコーディネートすることで、ボンデージの要素もプラス。トレンド素材のデニムは、同メゾンらしいドレス風のトップスとして仕立てられ、手染めによる独自の風合いを見せた。『牧神の午後』に登場するパンのイラストを刺繍したトップスも目を引いたアイテムで、アーティスティックな一面も見せていた。