映画監督の押井守は1951年8月8日生まれ。東京都出身。
高校時代に羽田闘争をきっかけに学生運動に参加。東京学芸大学時代には「映像芸術研究会」を設立し、実写映画を撮影していた。卒業後はラジオ制作会社に就職するが、わずか半年で退社。暇つぶしにプラモデルを作るなどプラプラしていた折りアニメ製作会社「竜の子プロダクション」(後のタツノコプロ)の求人を見つけ、就職。
当時は事務職だった押井だが、ラジオでのディレクター経験を買われて、77年に『一発貫太くん』で演出家デビュー。『タイムボカン』ではシリーズ後半に絵コンテや総助監督などを務めた。80年に「スタジオぴえろ」に移籍すると、翌年に放映を開始した高橋留美子原作の『うる星やつら』でチーフディレクターに就任。当初はコミック版との違いが原作ファンの不評を買ったが、番組は高視聴率を維持し続け、押井の出世作となった。また、同シリーズの劇場版『うる星やつら オンリー・ユー』では、映画監督としてデビューしている。
84年に「スタジオぴえろ」を退社すると、フリーランスの演出家として活動を開始。88年には『機動警察パトレイバー』のOVAシリーズで監督を、89年には同作品のアニメ版で脚本を歴任した。また、89年公開の劇場版『機動警察パトレイバー the Movie』では監督を務め、第7回日本アニメ大賞を受賞している。
95年には劇場版『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』を監督。すると、日米英で同時公開された同映画は、アメリカで最も権威のある音楽チャート「ビルボード」の週間ビデオ売り上げで1位を記録するなど、世界的な大ヒット作となる。04年には続編となる『INNOCENCE』を公開し、日本SF対象を受賞。この映画はカンヌ国際映画祭のコンペティション部門でも上映された。08年には『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』を監督し、ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品されている。
誕生日と同日となる本日から、西武池袋本店にて「攻殻機動隊 大原画展」がスタートした。