ストリートマーケットで使われるマネーポケットをモチーフに、ポケット付きエプロンを乗せたレイヤードルックを見せたのは、「マン」2シーズン目のリアム・ホッジス。田舎町のマーケットトレーダーをイメージしつつ、使い込んで白っぽく色落ちしたワークウエアやパッチワークのスウェットなどを見せた。なんとなく悪そう、喧嘩早そうという雰囲気は、デビューから一貫している。
「マン」初登場の「ローリー・パーネル・ムーニー(RORY PARNELL MOONEY)」はヨーロッパを中心とした宗教家の衣装をモチーフに、ネービーと黒を中心としたずるっと長いレイヤードルックを見せた。プリーツの入ったパンツは、袴風にも見える。
同じく「マン」で見せた「ニコメデ・タラヴェラ(Nicomede Talavera)」のインスピレーションは、彼が育ったロンドン郊外のモスリムの少年たち。トラディショナルなモスリムの衣装とスポーツウエアの融合だ。ただし、ウエスト回りやワイドパンツの裾にプリーツをたっぷり使い、あちこちから紐が下がっている上に、帯からインスピレーションを得たという袈裟掛けのバッグまで出てきては、日本人の目にはお坊さん風に見えてしまう。
メリノウールのプロモーションのため、若手デザイナーによるメリノウールを使ったコレクションの優劣を競うインターナショナル・ウールマーク・プライズの、初めてとなるメンズ部門の最優秀賞発表が、ロンドンコレクションズ:メンのスケジュールの一環として開催された。21カ国61ブランドから最終選考に残った5ブランドの中から最優秀賞を受賞したのはアメリカ、ニューヨークのパブリック・スクール。優勝作品は商品化され、マッチス(オンライン)、ハーヴェイ・ニコルズ、10コルソ・コモ、サックス・フィフス・アベニュー、ジョイス、伊勢丹、デビッド・ジョーンズで販売される。最終選考に残ったのは他に、シセ(日本)、ストラテアス・カルルッチ(オーストラリア)、アスガー・ユエル・ラーセン(デンマーク)、ジ・エンペラー1688(アラブ首長国連邦)の4ブランド。
こちらもロンドンメンズコレクション初参加となったブリティッシュブランド、「バブアー(Barbour)」は、1919年のカタログに掲載されていたツイードのアイテムをインスピレーションとしたクラシックなツイードのジャケットやシグネチャーのワックスジャケットのメーンコレクションとともに、「ホワイトマウンテニアリング(White Mountaineering)」とのコラボレーションによるコレクションも発表した。コラボレーションラインでは、日本の荒れた海をモチーフとしたプリントを新色で展開、ジャケット、パンツ、バッグなどあらゆるアイテムに用いられている。