伊勢丹バイヤーに聞く、今シーズンマストチェックのレディースシューズとトレンド

2015.03.16

ここ数年、シューズ業界はトレンドの動きが活発だ。移り変わるファッションシーンの中で、女性の「」に対する意識にも変化の波が押し寄せている。今回は、三越伊勢丹の婦人雑貨統括部 婦人靴バイヤーの神谷智宏氏と松野裕氏に、その魅力とトレンドの動向について話を聞いた。

三越伊勢丹新宿店と日本橋店で、それぞれ婦人靴のバイイングを担当する神谷氏と松野氏。市場の動向を的確に予測するバイヤーの視点から、女性たちは今、美しさやファッション性だけでなく、機能性をも兼ね備えた“長く愛用できる靴”に価値を見出していると感じるという。

「30代以降の物志向の女性を中心に、ブランド歴史や背景に興味を持つお客様が増えています。価格に関係なく“自分らしい一足”を探している方が多いと感じます」と神谷氏。一方、松野氏は「最近の婦人靴市場の傾向として、これまで主に男性の定番であったトラッドなレザーシューズを購入する女性のお客様が増えています。例えば、婦人靴としては一部のファンの方のみが愛用していたような英国製の『チャーチ(Church's)』や、『トリッカーズ(Tricker's)』のようなメンズライクなシューズが注目されていますね」

そんなバイヤー2人が注目するのが、今シーズン満を持して登場するリーガルの新コレクション「プレミアムライン」だ。リーガルは、洗練された靴作りのノウハウを持ち、靴をさまざまな視点から捉え、理想を具現化できる稀有なファクトリーメーカー。そのリーガルが、メンズシューズで培った製法を初めてレディースシューズにも取り入れたことが話題となっている。

「リーガルは、50年以上もの歴史の中で積み重ねられたクラフトマンシップと、ものづくりに対して愚直なまでのこだわりを持つブランドです。そこに感じるのは、まさに日本的な“ホスピタリティ“。欧米ブランドのレディースシューズは、ファッション性や優美さをより追求したデザインが多く、日本人の脚にとってはストレスとなる傾向がありました。そこを打開したのがリーガルだと思っています。今シーズンのリーガルのシューズは、美しさと機能性、そしてトレンドが見事に共存しています」と松野氏は言う。

リーガルには何十項目にもおよぶ品質テストがあり、その厳格な規格基準をクリアしたものしか商品化されない。そこには、理想を実現するために惜しみなく手間をかけ、どこまでも顧客のベネフィットを追及するブランドの真摯な姿勢が垣間見える。

「海外メゾンのアイテムなども熟知したファッション感度の高い30代から40代の女性たちが、様々なシューズを試した後、世の中をもう一度見渡したときにターニングポイントとなるブランドがリーガルなんだと思います。これまでは、伝統の技術とモードを日常的に楽しめる国産シューズブランドが少なかった。プレミアムラインはそんな女性たちの欲望を満たすコレクションだと言えると思います」と神谷氏。

では、レザーシューズを長く履くために気をつけたいポイントとは何か。シューズのプロである2人の観点を伺った。
「まずは、購入する前に試着していただくことが大前提ですね。そして、かかとと甲のフィット感を確認してください。その2点がしっくりこないと足が疲れやすくなります。プレミアムラインは、リーガルの靴作りにおける長年の経験を生かした木型から作られているので、フィット感が抜群です。また、グッドイヤー・ウェルト製法で作られたシューズを中心に純正パーツでのリペアも行っているので、気に入って足に馴染んできた靴を修理しながら長く愛用出来るのも魅力です」

更に、既存の「レギュラーライン」の新コレクションにも、このプレミアムラインと同じくリーガルの技術力を集結させた商品がそろう。パンプスやフラットシューズなど、女性らしい繊細さが感じられる多彩なラインアップが登場する。

時代の流れとともに、見た目だけでは分からない“価値”に重きを置く女性が増えている。今シーズンのリーガルシューズを見れば、誰もがその新しい“価値”に気付くだろう。
編集部
  • メンズライクな要素がありながらエレガントでもある、アンビバレントな魅力があるリーガルのシューズプレミアムライン左 F16F(2万4,000円)右 F03F(3万6,000円)
  • プレミアムラインF11F(3万9,000円)
  • レギュラーラインF17E(1万6,000円)、F05E(1万6,000円)
  • リーガルシューズの魅力を語るバイヤーの神谷智宏氏と松野裕氏
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