何となく気にはなっているけど、ひとりで入る勇気がなくて素通りしていた飲み屋さん。晩ごはんを食べ損ねたある日、お店の窓から漏れる明かりとにぎやかな雰囲気に引き寄せられるように入ってみると...。OL食事情「ひとり飲み」編では、夜の時間を楽しくする、“ちょうどいい感じ”の飲み屋さんをピックアップして紹介。行きつけの一軒にいかが?
東急東横線祐天寺駅西口から下馬一丁目の交差点を目指して歩くこと約15分、閑静な住宅街の中にあるのが、一軒家を改装したお好み焼きの店「べしゃり」です。お店は毎日17時オープン、お好み焼きと焼きそばのテイクアウトも23時まで行っているため、家族連れやカップルの他、ひとり飲みで来る方など、地元のお客さんが多いのだそう。
店主の渡辺さんは「お好み焼きの店って、おつまみがおいしいイメージがあまりないかもしれませんが、うちの料理はおつまみも全部手作り。特に調味料では塩も自家製にこだわりドレッシング なども無添加、化学調味料不使用で作っています」と語ります。
実は編集部のSも、このお店を利用するお客さんのひとり。「私が初めてひとり飲みをしたお店です。おいしい匂いにつられてお好み焼きをテイクアウトしようとした時に、渡辺さんが『飲んできなよ!』と快く話しかけてくれたのがきっかけで。ここはとっても居心地がよいので、ぐったり疲れた時に行きます(笑)。お好み焼き屋さんなのに、新鮮な野菜をたっぷり食べられるし、ひとり向けに料理の量を調整してくれるのも通いたくなるポイントです。いつも渡辺さんやスタッフの方とおしゃべりしながらひとり飲みを楽しんでいます」とのこと。
おいしい料理と、楽しいおしゃべりを提供してくれるスタッフの宿野さん
S がいつも頼むのが、看板メニューの「ふわとん焼き」(850円)と、ポテトサラダや自家製のサバのスモークなどが盛り合わせになった「前菜の盛り合わせ」(680円)、そしてレモンを自家製の塩で仕込んだ「塩レモンサワー」(430円)です。
べしゃりのこだわりが詰まった「前菜の盛り合わせ」
レモンを自家製の塩で丁寧に漬け込んだ「塩レモンサワー」
中でも特にお気に入りなのが、グルテンフリーでヘルシーな「ふわとん焼き」。小麦粉の代わりに山芋(とろろ)が使われていて、千切りのキャベツ、豚バラ肉を卵で包み焼き上げています。ふわふわでとろとろのお好み焼きは、おいしくて食べごたえ十分。「仕事で夕食が遅くなりがちなので、罪なくお腹いっぱい食べられるのがありがたいです」とSは話します。
ふわふわでとろとろの「ふわとん焼き」
さらにおすすめは、生姜や山椒など20種類以上の調味料や薬味がブレンドされた自家製生七味を付けて食べる方法。自家製生七味は、これだけでもお酒が進みそうな風味豊かな逸品です。前菜の盛り合わせには、季節の野菜を使った料理の他、いぶりがっこや自家製サラミなど手の込んだおつまみが何品も並び、見た目も華やか!メニューの一つひとつにこだわりがあって全部おいしい。料理について訊くのも楽しいでしょう。
おいしすぎて中毒者続出の「自家製生七味」。一度ご賞味あれ!
いくつかの飲食店経営を経て、渡辺さんが「べしゃり」を開店させて約1年。「年中無休なのでいつ来ても入れますし、お子様からお年寄りまで幅広い年代の人に来ていただきたいので、誰もが好きな“お好み焼き”を選びました。庶民的な食べ物だからこそ細部にこだわり、おいしさがブレないように作っています」と語ります。店舗の2階には個室になったテーブル席があるので、グループで訪れても◎。おつまみ、鉄板焼き、デザートメニューも豊富なので、何度も通ってひとつずつ試してみたくなるお店です。
【店舗情報】
お好み焼と鉄板料理 べしゃり
住所:東京都世田谷区下馬 1-27-6
電話:03-6804-0717
時間:17:00~24:00(L.O 23:00)、テイクアウト 17:00~23:00
定休日:年中無休