「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2018」、“UP”をテーマに国内外の気鋭のアーティストが作品を展示

開催日:2018.04.14-05.13
2017.12.27
世界屈指の文化都市・京都を舞台に開催される、日でも数少ない国際的な写真祭「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」が、2018年4月14日から5月13日まで開催される。

Jean-Paul Goude, Grace revised and updated, painted photo, New York, 1978
© Jean-Paul Goude

第6回目となる今回は、国内外の気鋭のアーティストが「UP」をテーマに寺社や京都市内の趣きあふれる歴史的建造物や、モダンな近現代建築の空間で新作や貴重なコレクションを発表する。写真家デザイナーなど多岐にわたり活躍しイメージメーカーとして名を博すジャン=ポール・グード(Jean-Paul Goude)は、現在も人々を魅了する稀代のアーティストの写真作品やインスタレーション展示。近年国際的に再注目されている写真家の深瀬昌久は、ポートレート作品などに加え、ひび割れの写真に深瀬自身がペイントを施した『HIBI』や『BEROBERO』シリーズなど、抽象的な作品群も展示予定。

フランク・ホーヴァット(Frank Horvat)は、後世に多大な影響を及ぼしてきた代表作や、ジャーナリスティックな初期作、私的なプロジェクトによる作品などを出展予定。なお、本展はシャネル・ネクサス・ホールからの巡回展となる。中川幸夫は、流派という垣根を飛び越え、「いけ」という概念を凌駕するような独創的かつ前衛的な作品を発表し、2012年に他界するまで精力的に創作を続けた。本展では、両足院(建仁寺内)にて、中川自身が撮影した写真作品や書を展示すると共に、中川作のガラスオブジェにキュレーターである片桐功敦が花をいけるインスタレーションを発表予定。

宮崎いず美『riceball mountain』2016年
© 2016 IzumiMiyazaki

セルフポートレートがタンブラー(Tumblr)を通じて世界中で注目を集めた1994年生まれの新星・宮崎いず美や、アフリカを代表する現代美術家の一人であり、国際的に第一線で活躍するロミュアルド・アゾゥメ(Romuald Hazoumè)、地理上の境界線や文化の壁を越えて発生する洪水災害に直面した人々の局面を捉えた作品群『Drowning World』を発表したギデオン・メンデル(Gideon Mendel)、政治組織・ブラックパンサーの全てを収め、ドキュメンタリーという枠を超えた本作『Power to the People』を生み出したステファン・シェイムス(Stephen Shames)などの作品も展示される。

その他、来場者向けイベントとして、アーティストトークや展覧会を廻る週末ガイドツアー、コンサートなどスペシャルイベントや、キッズワークショップなど様々なプログラムを開催。キュレーターなど各国の写真界の第一人者に、希望者がポートフォリオを見てもらう若手育成プログラムや、参加作家による学生・アマチュア・プロ向けの授業なども行われる。


【展覧会情報】
KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2018
会期:2018年4月14日~5月13日
公式サイト:http://www.kyotographie.jp/
編集部
  • 深瀬昌久「遊戯」1991年
  • アルベルト・ガルシア・アリックス「2人の女性」1988年
  • Jean-Paul Goude, Grace revised and updated, painted photo, New York, 1978
  • ローレン・フリーンフィールド「Iona at home with her daughter, Michelle, 4, Moscow, 2012」
  • ロミュアルド・アゾゥメ「Pied a terre」2004年
  • フランク・ホーヴァット「For “STERN”, shoes and Eiffel Tower, 1974, Paris, France」
  • K-NARF「TAPE-O-GRAPHS from the HATARAKIMONO PROJECT」2017年
  • ギデオン・メンデル「フローランス・アブラハム、イェナゴア、バイエルサ州、ナイジェリア」2012年11月
  • 宮崎いず美「riceball mountain」2016年
  • 森田具海「天神峰、成田、千葉」2017年
  • 中川幸夫「聖なる書」1994年
  • 小野 規「COASTAL MOTIFS, 2017-2018 (#9183, 岩手県大船渡市)」
  • ステファン・シェームス「ニュー・ヘイブン・カントリー裁判所前にてデモ活動 ボビー・シールとエリカ・ヒューギンズの裁判中」1970年 5月1日
  • ステファン・シェームス「行進中のパンサーズ」オークランド、1968年 7月28日
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