2011年よりスタートしたミュウミュウのショートフィルムプロジェクト「女性たちの物語」では、国際的に活躍する女性映画監督が撮影を手掛け、女性ならではの感性によって、ときには美しく、ときには妖しく、そして幻想的な世界を色鮮やかに描き出しています。
これまでに制作された23本のショートフィルムでは、それぞれ異なるシネマチックな世界が描き出されており、各フィルムに共通するのは、時代を超えたテーマについての問いかけです。女性たちは自分自身をどのように見ているのか? 女性たちはお互いをどのように見ているのか? 外見は常に女性たちの思想や知性を示すもので、官能性や悦びと容易に切り離すことのできないものではないのか? つまり、女性とはどうあるべきなのか? 「女性たちの物語」は女性監督たちに、21世紀の女性らしさを鋭い視点で称える作品を制作してほしいという依頼から実現しました。つまり、女性の感性に訴えかけて、自分を見直す機会を与えるものであり古いことや新しいことの中に複雑さや矛盾を容認するものです。「女性たちの物語」では、出演する女優やモデルだけでなく、作品を通じてミュウミュウのコレクションが重要な役割を果たしています。ミュウミュウのウエアが、ときにはストーリーを強調し、ときには対立性を示すことにより、ストーリーを牽引しているのです。権力と欲望、虚栄と装飾、儀式とルール、夢と悪夢。女性たちの日常には、すべての瞬間にさまざまな要素が含まれています。「女性たちの物語」はそうした瞬間を切り取り、洋服に語らせています。
過去の作品は、ヴェネツィア・デイズのプログラムやニューヨークコレクションで上映されています。カルラ・シモン監督による最新作第24弾『CARTA A MI MADRE PARA MI HIJO』は、2022年9月3日にヴェネツィア映画祭のヴェネツィア・デイズ部門Giornate degli Autoriにて初公開されました。これまでに発表された作品はいずれも、独占インタビュー、撮影風景とともに、ミュウミュウオフィシャルホームページにて閲覧可能です。また本作品は2022年9月5日より、オンライン動画配信サービスMUBIで配信を開始します。
作品情報
作品名/監督/公開
第1弾/『The Powder Room』/Zoe Cassavetes/2011年 1月
第2弾/『MUTA』/Lucrecia Martel/2011年 7月
第3弾/『The Woman Dress』/Giada Colagrande/2012年 2月
第4弾/『It’s Getting Late』/Massy Tadjedin/2012年 8月
第5弾/『The Door』/Ava Duvernay/2013年 2月
第6弾/『ヴッチリアの女性たち』/Hiam Abbass/2013年 8月
第7弾/『Spark and Light』/So Yong Kim/2014年 2月
第8弾/『SOMEBODY』/Miranda July/2014年 8月
第9弾/『DE DJESS』/ Alice Rohrwacher/ 2015年 2月
第10弾/『LES 3 BOUTONS』/Agnès Varda/2015年 9月
第11弾 『SEED』/Naomi Kawase/2016年 2月
第12弾 『THAT ONE DAY』/Crystal Moselle/2016年 9月
第13弾 『Carmen』/Chloë Sevigny/ 2017年 2月
第14弾 『(THE [END) OF HISTORY ILLUSION]』/Celia Rowlson-Hall/2017年 8月
第15弾 『HELLO APARTMENT』/Dakota Fanning/2018年 2月
第16弾 『THE WEDDING SINGER’S DAUGHTER』/Haifaa Al-Mansour/2018年 9月
第17弾 『SHAKO MAKO』/Hailey Gates/2019年 1月
第18弾 『BRIGITTE』/Lynne Ramsay/2019年 9月
第19弾 『NIGHTWALK』/Małgorzata Szumowska/2020年 2月
第20弾 『IN MY ROOM』/Mati Diop/2020年 9月
第21弾 『SHANGRI-LA』/Isabel Sandoval/2021年 2月
第22弾 『I AND THE STUPID BOY』/Kaouther Ben Hania/2021年 9月
第23弾 『HOUSE COMES WITH A BIRD』/Janicza Bravo/2022年 3月
第24弾 『CARTA A MI MADRE PARA MI HIJO』/Carla Simón/2022年 9月
第24弾 『CARTA A MI MADRE PARA MI HIJO』
■ あらすじ
妊娠中のカルラは裸になり、彼女の母親がカルラを妊娠していたときのポーズを真似ています。窓からは陽の光がまだらに差し込みます。その時、8mmフィルムカメラSuper-8の映像が現れます。そこでは母親たち、父親たち、祖父母たちが微笑み、縫い物をし、詩を朗読しています。次に、一人の少女が、女性という敷居を越え、時を超えて、1960年代から1980年代、そして現代へと旅をします。やがてカタルーニャの青い海でカルラと知り合い、生まれたばかりのカルラの息子マネルと出会います。
カルラ・シモンが監督を務める『CARTA A MI MADRE PARA MI HIJO (息子のために母に送る手紙)』は、ミュウミュウ「女性たちの物語」の第24弾です。ルイス・ブニュエル、ペドロ・アルモドバル、ビガス・ルナ、リドリー・スコットといった監督たちと仕事をしてきた女優のアンヘラ・モリーナ、『Domingo』『The Plague』『Down There』に出演したセシリア・ゴメス、そして『Alcarràs』やパウラ・オルティス監督の近作『Teresa』に出演しているアイネット・ジョウノウが登場。本ショートフィルムシリーズでは、国際的に活躍する才能ある女性映画監督が21世紀の虚栄心とフェミニティを追求します。
カルラ・シモンの父母は彼女がわずか6歳のときにエイズで亡くなっており、シモンには両親の記憶があまりありません。「このミュウミュウ『女性たちの物語』の制作では、私の息子に、私が持っていなかったもの、つまり 家族の歴史をあげよう、と思いました。」 シモンにとって、映画は人々の内面で特別な役割を果たします。「映画には欠けているものを埋めてくれる力があります。」 女性による映画制作のためのプラットフォームとしての「女性たちの物語」について、シモンはこう語ります。「何かを創り出すプロセスの中で、現場でチームと一緒に物事に疑問を投げかけるのはとても大切なことです。女性の監督がこうした取り組みを始めているのは、女性だけでなく男性にとっても非常に意義のあることだと思います。」
断片的で捉えどころのない『CARTA A MI MADRE PARA MI HIJO』は、監督の家族へのオマージュであり、部分的にはフィクションであり、全体から深い愛情が感じられる作品です。「私は楽観的な人間です」と語るシモンの新作は、喪失のただ中にありながら優しい希望に満ちています。私たちが何者であるかを理解するためには、現実と過去の空想の記憶をつなぎ合わせて未来を描くという一生涯をかけたプロセスが必要であることを、この映画は感動と共に思い起こさせてくれるのです。
『CARTA A MI MADRE PARA MI HIJO』
■シーズン:2022年秋冬コレクション
■公開:2022年9月3日
■監督/脚本: カルラ・シモン
■オフィシャルHP:https://www.miumiu.com/jp/ja.html
■Youtube: https://www.youtube.com/playlist?list=PL786D16AF57EE5536
カルラ・シモン / 監督
1986年生まれ、スペインの映画監督。2017年に発表したカタルーニャ語のデビュー作『悲しみに、こんにちは
(英題:Summer 1993)』は、スペインで外国語映画賞候補となる。また、カタルーニャ地方の桃農家の伝統的な営みが失われていく様を描いた最新作『Alcarràs』は、第72回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞しカタルーニャ語映画として初受賞。
これまでに制作された23本のショートフィルムでは、それぞれ異なるシネマチックな世界が描き出されており、各フィルムに共通するのは、時代を超えたテーマについての問いかけです。女性たちは自分自身をどのように見ているのか? 女性たちはお互いをどのように見ているのか? 外見は常に女性たちの思想や知性を示すもので、官能性や悦びと容易に切り離すことのできないものではないのか? つまり、女性とはどうあるべきなのか? 「女性たちの物語」は女性監督たちに、21世紀の女性らしさを鋭い視点で称える作品を制作してほしいという依頼から実現しました。つまり、女性の感性に訴えかけて、自分を見直す機会を与えるものであり古いことや新しいことの中に複雑さや矛盾を容認するものです。「女性たちの物語」では、出演する女優やモデルだけでなく、作品を通じてミュウミュウのコレクションが重要な役割を果たしています。ミュウミュウのウエアが、ときにはストーリーを強調し、ときには対立性を示すことにより、ストーリーを牽引しているのです。権力と欲望、虚栄と装飾、儀式とルール、夢と悪夢。女性たちの日常には、すべての瞬間にさまざまな要素が含まれています。「女性たちの物語」はそうした瞬間を切り取り、洋服に語らせています。
過去の作品は、ヴェネツィア・デイズのプログラムやニューヨークコレクションで上映されています。カルラ・シモン監督による最新作第24弾『CARTA A MI MADRE PARA MI HIJO』は、2022年9月3日にヴェネツィア映画祭のヴェネツィア・デイズ部門Giornate degli Autoriにて初公開されました。これまでに発表された作品はいずれも、独占インタビュー、撮影風景とともに、ミュウミュウオフィシャルホームページにて閲覧可能です。また本作品は2022年9月5日より、オンライン動画配信サービスMUBIで配信を開始します。
作品情報
作品名/監督/公開
第1弾/『The Powder Room』/Zoe Cassavetes/2011年 1月
第2弾/『MUTA』/Lucrecia Martel/2011年 7月
第3弾/『The Woman Dress』/Giada Colagrande/2012年 2月
第4弾/『It’s Getting Late』/Massy Tadjedin/2012年 8月
第5弾/『The Door』/Ava Duvernay/2013年 2月
第6弾/『ヴッチリアの女性たち』/Hiam Abbass/2013年 8月
第7弾/『Spark and Light』/So Yong Kim/2014年 2月
第8弾/『SOMEBODY』/Miranda July/2014年 8月
第9弾/『DE DJESS』/ Alice Rohrwacher/ 2015年 2月
第10弾/『LES 3 BOUTONS』/Agnès Varda/2015年 9月
第11弾 『SEED』/Naomi Kawase/2016年 2月
第12弾 『THAT ONE DAY』/Crystal Moselle/2016年 9月
第13弾 『Carmen』/Chloë Sevigny/ 2017年 2月
第14弾 『(THE [END) OF HISTORY ILLUSION]』/Celia Rowlson-Hall/2017年 8月
第15弾 『HELLO APARTMENT』/Dakota Fanning/2018年 2月
第16弾 『THE WEDDING SINGER’S DAUGHTER』/Haifaa Al-Mansour/2018年 9月
第17弾 『SHAKO MAKO』/Hailey Gates/2019年 1月
第18弾 『BRIGITTE』/Lynne Ramsay/2019年 9月
第19弾 『NIGHTWALK』/Małgorzata Szumowska/2020年 2月
第20弾 『IN MY ROOM』/Mati Diop/2020年 9月
第21弾 『SHANGRI-LA』/Isabel Sandoval/2021年 2月
第22弾 『I AND THE STUPID BOY』/Kaouther Ben Hania/2021年 9月
第23弾 『HOUSE COMES WITH A BIRD』/Janicza Bravo/2022年 3月
第24弾 『CARTA A MI MADRE PARA MI HIJO』/Carla Simón/2022年 9月
第24弾 『CARTA A MI MADRE PARA MI HIJO』
■ あらすじ
妊娠中のカルラは裸になり、彼女の母親がカルラを妊娠していたときのポーズを真似ています。窓からは陽の光がまだらに差し込みます。その時、8mmフィルムカメラSuper-8の映像が現れます。そこでは母親たち、父親たち、祖父母たちが微笑み、縫い物をし、詩を朗読しています。次に、一人の少女が、女性という敷居を越え、時を超えて、1960年代から1980年代、そして現代へと旅をします。やがてカタルーニャの青い海でカルラと知り合い、生まれたばかりのカルラの息子マネルと出会います。
カルラ・シモンが監督を務める『CARTA A MI MADRE PARA MI HIJO (息子のために母に送る手紙)』は、ミュウミュウ「女性たちの物語」の第24弾です。ルイス・ブニュエル、ペドロ・アルモドバル、ビガス・ルナ、リドリー・スコットといった監督たちと仕事をしてきた女優のアンヘラ・モリーナ、『Domingo』『The Plague』『Down There』に出演したセシリア・ゴメス、そして『Alcarràs』やパウラ・オルティス監督の近作『Teresa』に出演しているアイネット・ジョウノウが登場。本ショートフィルムシリーズでは、国際的に活躍する才能ある女性映画監督が21世紀の虚栄心とフェミニティを追求します。
カルラ・シモンの父母は彼女がわずか6歳のときにエイズで亡くなっており、シモンには両親の記憶があまりありません。「このミュウミュウ『女性たちの物語』の制作では、私の息子に、私が持っていなかったもの、つまり 家族の歴史をあげよう、と思いました。」 シモンにとって、映画は人々の内面で特別な役割を果たします。「映画には欠けているものを埋めてくれる力があります。」 女性による映画制作のためのプラットフォームとしての「女性たちの物語」について、シモンはこう語ります。「何かを創り出すプロセスの中で、現場でチームと一緒に物事に疑問を投げかけるのはとても大切なことです。女性の監督がこうした取り組みを始めているのは、女性だけでなく男性にとっても非常に意義のあることだと思います。」
断片的で捉えどころのない『CARTA A MI MADRE PARA MI HIJO』は、監督の家族へのオマージュであり、部分的にはフィクションであり、全体から深い愛情が感じられる作品です。「私は楽観的な人間です」と語るシモンの新作は、喪失のただ中にありながら優しい希望に満ちています。私たちが何者であるかを理解するためには、現実と過去の空想の記憶をつなぎ合わせて未来を描くという一生涯をかけたプロセスが必要であることを、この映画は感動と共に思い起こさせてくれるのです。
『CARTA A MI MADRE PARA MI HIJO』
■シーズン:2022年秋冬コレクション
■公開:2022年9月3日
■監督/脚本: カルラ・シモン
■オフィシャルHP:https://www.miumiu.com/jp/ja.html
■Youtube: https://www.youtube.com/playlist?list=PL786D16AF57EE5536
カルラ・シモン / 監督
1986年生まれ、スペインの映画監督。2017年に発表したカタルーニャ語のデビュー作『悲しみに、こんにちは
(英題:Summer 1993)』は、スペインで外国語映画賞候補となる。また、カタルーニャ地方の桃農家の伝統的な営みが失われていく様を描いた最新作『Alcarràs』は、第72回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞しカタルーニャ語映画として初受賞。