3月、iFというデザイン賞の取材で訪れた南ドイツ、ミュンヘン。
中世の風情ある美しき旧市街、シンデレラ城のモデルと言われる古城、雄大な自然、そんな風景を想像していたミュンヘンだったけれど、それら歴史に溶け込むように現代のデザインやアートが共存する街はとてもユニーク。
今回は、そんな創造性に溢れたミュンヘンのコンテンポラリーな側面についてを書きたいと思う。
私の滞在期間中は、年に一度の「ミュンヘン・クリエイティブ・ビジネス・ウィーク(MCBW)」が9日間(3月9日から17日)にわたって開催中だった。街の美術館やギャラリーなどではデザインにまつわるイベントやワークショップが企画され、世界各国・国内各地から関係者が集い、地元を含むバイエルン州を始めドイツの産業や学生たちにとってもデザインとつながる重要な機会となっているようだ。
さらに今年はバウハウス設立100周年という節目の年であることから、ここミュンヘンでもバウハウスの歴史を紐解く展覧会「Reflex Bauhaus」(~2020年2月2日)が約1年間にわたって開催されたりとデザインに対して人々の意識は高まっている。
「Reflex Bauhaus」展が開催されているのは、ピナコテーク・デア・モデルネ(PINAKOTHEK DER MODERNE)という、ミュンヘン市内の中心部(ミュンヘン中央駅から徒歩20分ほど)にある現代美術館。
この美術館、ちょっと複雑なのだが、一つの館に、ミュンヘン工科大学建築ミュージアム(建築)、ミュンヘン版画館(グラフィックアート)、バイエルン州立現代美術館(現代アート)、ディ・ノイエ・ザムルング(デザイン)、4つの美術館が同居する、まさにコンテンポラリーアートの殿堂。入場料10ユーロで4つの美術館すべての展示を見ることができる。
訪れた際、1階のミュンヘン版画館(STAATLICHE GRAPHISCHE SAMMLUNG MÜNCHEN)では、西ドイツ生まれのアメリカ人アーティスト、キキ・スミス(Kiki Smith)の展覧会「TOUCH. PRINTS BY KIKI SMITH」が開催中だった。
本展では、キキ・スミスを代表する作品の一つであるルイス・キャロル『地下の国のアリス(1886年)』をモチーフにした版画「Pool of Tears 2 (after Lewis Carroll)」を始めとするリトグラフ、ドローイング、コラージュ、写真などプリントワークに焦点を当てた繊細でドリーミーで美しすぎる作品群が記憶に残っている。
現代アートを展示する2階のバイエルン州立現代美術館(PIN. Freunde der Pinakothek)では、ウォーホル、ピカソやダリ、フランシス・ベイコン、バウハウスで教鞭を取ったクレーなど、1900年以降の膨大なコンテンポラリーアートを見ることができる(所蔵2万点超え! )。
それに加えてバウハウス展を行う地下のディ・ノイエ・ザムルング(Die Neue Sammlung)では、世界最古にして最大のモダンデザインコレクションを公開。ピナコテーク・デア・モデルネは、近現代美術の展示館としてはヨーロッパ最大規模というだけあり、見応えがとにかくすごいのだ。
それだけではなくこの区画一帯には、ピナコテーク・デア・モデルネを含め、ALTE PINAKOTHEK(旧絵画館)、NEUE PINAKOTHEK(新絵画館)と「ピナコテーク」と名のつく3つの美術館がテレジエン通りを挟んで向かい合っている。さらにSAMMLUNG SCHACK(19世紀の名品を含むドイツの芸術家約180点の絵画を収蔵)、MUSEUM BRANDHORST(サイ・トゥオンブリーやアンディ・ウォーホルを常設)も隣接(私は時間切れで回ることはできませんでした)。
以上が美術館のレポート。ちなみに、ミュンヘン空港からホテルのある市内中心まではタクシーで30分(70ユーロくらい)ほどなのだが、車の窓からは中心部に近づくにつれ、BMWミュージアム(BMWの自動車博物館)やアリアンツ・アレーナ(バイエルン・ミュンヘンのホームスタジアム)、ミュンヘン・オリンピアシュタディオン(1972年ミュンヘンオリンピックのメインスタジアム)といったユニークなかたちをしたモダン建築を見ることができる。
ミュンヘンへ旅する方におすすめしたい、ミュンヘンのデザイン&アートのスポット。ご参考にいただけたら嬉しいです!
中世の風情ある美しき旧市街、シンデレラ城のモデルと言われる古城、雄大な自然、そんな風景を想像していたミュンヘンだったけれど、それら歴史に溶け込むように現代のデザインやアートが共存する街はとてもユニーク。
今回は、そんな創造性に溢れたミュンヘンのコンテンポラリーな側面についてを書きたいと思う。
私の滞在期間中は、年に一度の「ミュンヘン・クリエイティブ・ビジネス・ウィーク(MCBW)」が9日間(3月9日から17日)にわたって開催中だった。街の美術館やギャラリーなどではデザインにまつわるイベントやワークショップが企画され、世界各国・国内各地から関係者が集い、地元を含むバイエルン州を始めドイツの産業や学生たちにとってもデザインとつながる重要な機会となっているようだ。
さらに今年はバウハウス設立100周年という節目の年であることから、ここミュンヘンでもバウハウスの歴史を紐解く展覧会「Reflex Bauhaus」(~2020年2月2日)が約1年間にわたって開催されたりとデザインに対して人々の意識は高まっている。
「Reflex Bauhaus」展が開催されているのは、ピナコテーク・デア・モデルネ(PINAKOTHEK DER MODERNE)という、ミュンヘン市内の中心部(ミュンヘン中央駅から徒歩20分ほど)にある現代美術館。
この美術館、ちょっと複雑なのだが、一つの館に、ミュンヘン工科大学建築ミュージアム(建築)、ミュンヘン版画館(グラフィックアート)、バイエルン州立現代美術館(現代アート)、ディ・ノイエ・ザムルング(デザイン)、4つの美術館が同居する、まさにコンテンポラリーアートの殿堂。入場料10ユーロで4つの美術館すべての展示を見ることができる。
訪れた際、1階のミュンヘン版画館(STAATLICHE GRAPHISCHE SAMMLUNG MÜNCHEN)では、西ドイツ生まれのアメリカ人アーティスト、キキ・スミス(Kiki Smith)の展覧会「TOUCH. PRINTS BY KIKI SMITH」が開催中だった。
本展では、キキ・スミスを代表する作品の一つであるルイス・キャロル『地下の国のアリス(1886年)』をモチーフにした版画「Pool of Tears 2 (after Lewis Carroll)」を始めとするリトグラフ、ドローイング、コラージュ、写真などプリントワークに焦点を当てた繊細でドリーミーで美しすぎる作品群が記憶に残っている。
現代アートを展示する2階のバイエルン州立現代美術館(PIN. Freunde der Pinakothek)では、ウォーホル、ピカソやダリ、フランシス・ベイコン、バウハウスで教鞭を取ったクレーなど、1900年以降の膨大なコンテンポラリーアートを見ることができる(所蔵2万点超え! )。
それに加えてバウハウス展を行う地下のディ・ノイエ・ザムルング(Die Neue Sammlung)では、世界最古にして最大のモダンデザインコレクションを公開。ピナコテーク・デア・モデルネは、近現代美術の展示館としてはヨーロッパ最大規模というだけあり、見応えがとにかくすごいのだ。
それだけではなくこの区画一帯には、ピナコテーク・デア・モデルネを含め、ALTE PINAKOTHEK(旧絵画館)、NEUE PINAKOTHEK(新絵画館)と「ピナコテーク」と名のつく3つの美術館がテレジエン通りを挟んで向かい合っている。さらにSAMMLUNG SCHACK(19世紀の名品を含むドイツの芸術家約180点の絵画を収蔵)、MUSEUM BRANDHORST(サイ・トゥオンブリーやアンディ・ウォーホルを常設)も隣接(私は時間切れで回ることはできませんでした)。
以上が美術館のレポート。ちなみに、ミュンヘン空港からホテルのある市内中心まではタクシーで30分(70ユーロくらい)ほどなのだが、車の窓からは中心部に近づくにつれ、BMWミュージアム(BMWの自動車博物館)やアリアンツ・アレーナ(バイエルン・ミュンヘンのホームスタジアム)、ミュンヘン・オリンピアシュタディオン(1972年ミュンヘンオリンピックのメインスタジアム)といったユニークなかたちをしたモダン建築を見ることができる。
ミュンヘンへ旅する方におすすめしたい、ミュンヘンのデザイン&アートのスポット。ご参考にいただけたら嬉しいです!
PINAKOTHEK DER MODERNE
住所:Barer Str. 40, 80333 München
URL:https://www.pinakothek-der-moderne.de/
PINAKOTHEK
URL:https://www.pinakothek.de/ja(オフィシャルサイトは日本語対応)
※ノイエ・ピナコテークは改修工事のため2018年12月31日より一時閉館中。
住所:Barer Str. 40, 80333 München
URL:https://www.pinakothek-der-moderne.de/
PINAKOTHEK
URL:https://www.pinakothek.de/ja(オフィシャルサイトは日本語対応)
※ノイエ・ピナコテークは改修工事のため2018年12月31日より一時閉館中。