マルニ(MARNI)の2017-18年秋冬メンズコレクションが、1月15日ミラノで発表された。ブランド創設者でありデザイナーのコンスエロ・カスティリオーニ(Consuelo Castiglioni)が退任し、昨年10月に新クリエイティブ・ディレクターに就任したフランチェスコ・リッソ(Francesco Risso)によるファーストコレクション。
デジタルサイネージのトンネルを抜けて出てくるモデルたちは、2002年に初めてコレクションが発表されたマルニのこれまでのメンズコレクションのパッションを、すべてパーツにしてマッシュアップしたようなにぎやかしさ。ファーストルックは深い赤のジャケット&パンツに違和感のある太いナッパレザーのベルトをジャケットの上から締めたコーディネート。次々に登場するモデルたちは、すべてがサイネージのピクセルのように、様々なカラー、エレメントが忙しく交錯するように流れ出してくる。
しわくちゃのチェックのウールコートにファー付きレザーのポシェットを斜めがけ、チェックのシャツのカラーに添えられた尻尾、70年代風の古着のパッチワークファーブルゾン、ニューウェーブ風ジオメタリックシャツ、ハイウエストの幅広コーデュロイパンツ、ストライプのパジャマスーツ、それらがあるときは間違ったコードのように組み合わせられる。
幼い子供がキーボードを叩いて生まれる1+1の多様なコーディネートは、おもちゃ箱をひっくり返した大人のレゴウエア。しかしながら、マルニがデビュー以来提案してきた新しい男性像は、まさにこのイメージの中に住んでいる。
Text: 野田達哉