21日、「アッシュ・ぺー・フランス(H.P.FRANCE)」は、メンズセレクトショップ「デコデボネア(DECOdeBONAIR)」を青山の骨董通りにオープンした。住所は東京都港区南青山5-7-17小笠原流会館地下1階。
「或る男の日常の美意識」をコンセプトに、デコ・ファッション・アート・ビューティーの観点から、大人の男性へ向けた“生活様式”を提案する。ターゲットは35から50代の洗練されたグラマラスな男性。「1人でもパートナーと一緒でも訪れることの出来る、今までにない男性のためのお店が作りたかった」と、バイヤー兼ディレクターの上尾智昭氏は語る。
彼はHPH GINZAのバイヤーを務めた後、一時京都で和服を着て隠遁していたという。「洋服は十分という気分だった。それ以外のビューティーや雑貨など、生活を彩るものも重要。弊社の社長に呼び戻されて、この店をやりたいと相談された時、ヨーロッパのデコラティブなものとニューヨークの洗練されたものに、日本の美しさ、中東のエキゾチックなムード、そして僕のような着流し姿がすべて合うような店を提案した」
そして実現した店内は、あえて内装の仕上げをせず、壁面・天井ともにむき出しの空間。ショップとエキシビションスペースに分けられている。ショップスペースに什器のように置かれたソファやテーブル、絵画などはすべて売り物で、全体の価格帯は3,000から300万円までと幅広いラインアップ。ウエアは、「ドレスキャンプ(DRESSCAMP)」を始めとした買い付け商品とオリジナルアイテムを展開。オリジナルは、身幅は大きめだが、すっきり見えるシルエットでデザインされている。アッシュ・ぺー・フランスならではのアクセサリー類が充実する他、ドイツでデザイン賞を受賞した日本の茶器ブランドやアスティエ・ド・ヴィラットの食器類といったこだわりのアイテムが並ぶ。
エキシビションスペースは約3週間ごとに展示内容が入れ替わり、オープニングを飾っているのは植物学者をコンセプトに活動するユニット「ボタニスト(BOTANIST)」によるエキシビション。太陽光の届かない空間でも数ヶ月に1度の水分で育つ水草を試薬瓶に封じ込めた「ボトル(BOTTLE)」が展示・販売される。9月10日からは、ドレスキャンプの岩谷俊和がパリに挑戦していた頃のオートクチュールドレスを展示する。その次はクリストフ・コパンの展覧会を予定している。
「“知的刺激”をキーワードとした新感覚ショップ。ミックス空間で旅をしているような感覚を味わってほしい」と上尾氏。
営業時間は12時から19時半。日・月曜日定休。