「ピーターラビット展」が渋谷で開催、原画やスケッチなど約200件以上からビアトリクス・ポターの創作を辿る

2016.07.17

ピーターラビットシリーズの作者、ビアトリクス・ポターの生誕150周年を記念した国内最大規模の展覧会「ピーターラビット展」が、8月9日から10月11日まで、東京渋谷Bunkamura ザ・ミュージアムで開催される。

1866年にロンドンに生まれ、幼少期から動物や植物のスケッチが大好きだったビアトリクス・ポター。『ピーターラビットのおはなし』は、1893年に家庭教師だったアニー・ムーアの息子のノエル少年に、ビアトリクスが送った絵手紙から誕生した物語で、1901年に彼女自身が自費で『ピーターラビットのおはなし』の私家版を出版。1902年には、白黒の線描画だった挿絵に色を付けてフレデリック・ウォーン社から刊行され、最終的に24作の絵本が出版された。ビアトリクスは、絵本作家として得た収入をもとに念願だった湖水地方に移り住み、晩年は放牧と自然活動保護に力を注いだ。

ビアトリクスの創作の原点を探りながら、知られざる“ピーター”の誕生ストーリーに迫る展では、彼女が生涯を通じて支持した英国ナショナル・トラストが所蔵する貴重な絵本の自筆原画やスケッチ、ビアトリクス・ポターの愛用品など200件以上の作品、資料を公開。会場では、日本で初めての一挙公開となる最初の『ピーターラビットのおはなし』(私家版)の全原画44点をはじめ、水彩で描かれた絵本シリーズの自筆原画やスケッチ、草稿が展示されるほか、絵本作家としてだけでなく、自然保護活動家、農場経営者、商品プロデューサーという多彩な顔を持ったビアトリクスの人物像に迫る。

なお、本展は東京での開催を皮切りに、10月28日から12月11日まで、福岡県立美術館へ巡回。以降、仙台大阪広島名古屋での開催を予定している。また、本展のオフィシャルサポーターを、俳優アーティスト映画監督して活躍中のディーン・フジオカが担当。会場では、音声ガイドのナビゲーターとして、英語も交えながら本展を案内する。





イベント情報】
ビアトリクス・ポター生誕150周年 ピーターラビット展
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1
会期:8月9日~10月11日
時間:10:00~19:00(入館は18:30まで)、毎週金・土は10:00~21:00(入館は20:30まで)
料金:一般1,400円、大学・高校生900円、中学・小学生600円、親子券1,500円
休館日:会期中無休
中村陽介
  • ビアトリクス・ポター 《『ベンジャミン バニーのおはなし』の挿絵のための水彩画》英国ナショナル・トラスト所蔵
  • ビアトリクス・ポター 《『ベンジャミン バニーのおはなし』の挿絵のための水彩画》英国ナショナル・トラスト所蔵
  • 挿絵のための水彩画》英国ナショナル・トラスト所蔵
  • ビアトリクス・ポター 《素描「ピーターラビット」》英国ナショナル・トラスト所蔵
  • ビアトリクス・ポター 《私家版『ピーターラビットのおはなし』の表紙絵のためのインク画》英国ナショナル・トラスト所蔵
  • ビアトリクス・ポター 《私家版『ピーターラビットのおはなし』の挿絵のためのインク画》英国ナショナル・トラスト所蔵
  • ビアトリクス・ポター 《私家版『ピーターラビットのおはなし』》英国ナショナル・トラスト所蔵
  • 《ウエッジウッド ピーターラビット グリーンライン》英国ナショナル・トラスト所蔵 (c)The National Trust/Robert Thrift
  • ビアトリクス・ポター(デザイン)《ピーターラビットのぬいぐるみ》英国ナショナル・トラスト所蔵 (c)The National Trust/Robert Thrift
  • テルマ―・バナー 『ビアトリクス・ポターの晩年の肖像画』英国ナショナル・トラスト所蔵 (c)The National Trust/Robert Thrift
  • 《ビアトリクス・ポターが愛用した人形》英国ナショナル・トラスト所蔵 (c)The National Trust/Robert Thrift
  • ビアトリクス・ポター肖像写真 Courtesy of the Victoria and Albert Museum
  • ヒルトップ農場 Photo/Sony Creative Products Inc.
  • 湖水地方の風景Photo/Sony Creative Products Inc.
  • ピーターラビット展
ページトップへ