ギヨーム・アンリがアーティスティックディレクターを務める「カルヴェン(CARVEN)」は、ボ・ザール(国立高等美術学校)を会場に14-15AWメンズコレクションを発表した。
ビリヤード台を設置し、プールバーのイメージのランウェイをモデルがウォーキング。インスピレーション源は20世紀初頭のギャング。彼らにまつわる様々なモチーフを配し、巧妙にコレクションを構築した。
マグショット(警察の犯人モンタージュ)をプリントしたスウェットや、独房内やバーの地下の落書きをプリントしたジャケットなど、印象的なアイテムが多く見られた。特に樽に押し込められた(リンチを受けた)男性を描いた、ある意味ユーモラスなデッサンは、ジャカードのニットプルのモチーフに使われたり、カットソー類の刺繍のワンポイントとして度々登場。
当時の写真のイメージから、色味はセピアやモノトーンが中心となっているが、ブルーやピンクなども差し色として使われ、全体的には美しいカラーバリエーションを見せている。優等生的なイメージを覆し、バッドボーイの要素を見せつつも、それをユーモアに昇華することで、今までと変わらないカルヴェンのエレガンスを描き出していた。