2017-18年秋冬シーズンより発表の場をパリに移した、熊切秀典によるビューティフルピープル(beautiful people)は、ヴァンドーム広場に程近いクラブ、エレファン・パナムを会場にミニショー形式でウィメンズコレクションを発表した。
コレクションタイトルは「Wafuku」。“キモノ”の要素を大胆に取り入れながらも、西洋でも東洋でもない、境界線を曖昧にしたモダンなアイテムで構成。袴のようなスカート、ぽっくりのようなシューズ、帯のようなレザーのベルト。全て「ような」であって、決してそのものではない、全く新しいものとして存在している。
絣のように見えるファブリックは、実はチェックのフィルクーペ素材だったり、着物柄に見えるモチーフは、実はウィリアム・モリス(William Morris)のデザインによるリバティ(Liberty)社の「いちご泥棒」を拡大したものだったり。そのままの形ではなく、新しく見えるように手を加えている。
大粒のパールイヤリングや巨大なブリリアントカットクリスタルのネックレス、ランドセルのようなバッグなどアクセサリー類も新鮮。発表体数こそ少なかったが、良く練られた充実のコレクションとなった。