ディズニーのキャラクター、ミッキーマウス(Mickey Mouse)は1928年11月18日生まれ。
1928年2月、ウォルト・ディズニー(Walt Disney)は失意の底にあった。彼が考案したキャラクター「オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット」の所有権を、ユニバーサル・ピクチャーズが所有すると宣言され、兄と共に立ち上げたディズニー・ブラザーズ社が抱えていたアニメーターは、引き抜き工作にあって次々と退社していく。ディズニー社を再起させるためには、オズワルドに代わるヒットキャラクターが必要だった。
そこでディズニーが考案したのが、大きな耳と口、足を持つネズミ。当初は「モーティマー」と呼ばれていたこのキャラクターは、後に妻のリリアン・ディズニーの助言もあって、ミッキーマウスと呼ばれるようになる。そして28年11月、『蒸気船ウィリー』でその姿がお披露目されると、彼はたちまち人気を集め、以降ミッキーを主役としたアニメが次々と生まれていった。32年には『ミッキーの子沢山』がアカデミー短編アニメ賞にノミネートされ、40年にはディズニーでは3作目となる長編映画『ファンタジア』が公開。この作品にミッキーは、主演にあたる魔法使いの弟子役として登場している。なお、発表当初における世間の評価は微妙だったが、ウォルトの死後に再上映されるとたちまちヒットし、ディズニーにおけるミッキーの存在感を確かなものとした。
一方で、ウォルト・ディズニー社は、55年にロサンゼルスで「ディズニーランド」をオープン。1年間で入場者数が400万人を超えるヒットとなり、ミッキーもディズニーを象徴するキャラクターとして人気を集めることになる。
なお、アニメーションとしてのミッキーマウス・シリーズは、53年の『ミッキーの魚釣り』を最後にほとんど姿を消すことになる。しかし、13年には第125作目となる『ミッキーのミニー救出大作戦』を、『アナと雪の女王』の同時上映作品として公開。ミッキー作品初の3Dアニメとして話題となった。なお、この作品にはユニバーサル・ピクチャーズから権利が移行されたオズワルドが、ディズニー作品としては返還後、初めて登場している。