「ロエベ(LOEWE)」は9月26日、ウィメンズコレクションを発表した。ジョナサン・アンダーソンによるファーストウィメンズの発表の場となったのはイサム・ノグチが作庭したパリ ユネスコ庭園。
アンフィニッシュなレザーパーツをボディに数ポイントで留めたレザードレスからスタート。このテクニックがコレクションを象徴する。このデザインはバッグにも応用され、歩くたびに揺れる。動くことで完成するとの意図だ。レザーだけでなく布帛にも登場し、ブラックボディにカラフルな布の端切れが刺繍されたドレスも。このランダム感は途中で規則性を失う編み込みレザーのシリーズにも拡大。一見普通だが、一部に施されたデザインアクセントがそのルックに大きなインパクトをもたらす。スカートは右ウエストに袋状の造形が作られ、ベルト付きのパンツはフロントのベルトループが排除され、わざとベルトが下がるようにデザイン。どこまでもウィットが利いていて見ていて面白い。その感覚がとてもアンダーソンらしい。
レザー以外ではローシルク、コットン、リネンといった質感のあるプリミティブな素材を用い、エアリーな雰囲気をプラス。
アンダーソンらしいシルエットにお腹の開きやフロントのみのトップスなどシュールなデイテールは健在。太いシューズのヒールは先日発表された「JW.アンダーソン」にもつながる。
若干30歳のデザイナーらしく、プロモーションも現代的だ。15SSキャンペンビジュアルはパリファッションウィーク中に街頭に掲げられ、コレクションの一部のアイテムはECで販売がスタートしている。