グランプリ含め2度の受賞経験がある河瀬直美監督をはじめ、台湾出身のオスカー監督アン・リー(Ang Lee)やインド人女優ビディヤ・バラン(Vidya Balan)など3人のアジア系映画人が審査員に名を連ねる今回のカンヌ国際映画祭。日本や韓国、中国などアジアからの出品作品も概ね好評価を得ているようだ。
レッドカーペットには、河瀬監督を始め、松嶋菜々子や真木よう子、尾野真千子ら日本の女優陣もドレスアップして登場。三池崇史監督『藁の楯』に出演した松嶋菜々子は、「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)」のガウンに「ヴァンクリーフ&アーペル(Vancleef & Arpel)」のイヤリングとブレスレット。ダイアモンドを贅沢に配したジュエリーを身につけ、日本の人気女優としての存在感を示した。
「ある視点」部門で3度目の審査員を務めたアジアン・ビューティー、女優チャン・ツィイー(Zhang Ziyi)は、初日のレッドカーペットに「キャロリーナ・ヘレラ(Carolina Herrera)」のシルバー&ブラックのドレスで登場。ゴージャスなネックレスは「シャネル(CHANEL)」、クラッチバッグは「ジミー・チュウ(Jimmy Choo)」。22日に行なわれた「Only God Forgives(原題)」のプレミアにはシャネルのクチュールドレスを着た。
そしてもう1人、アジア系スターとして注目したいのは、デザイナーのイーキン・イン(Yiqing Yin)。15日のオープニングセレモニーで司会をつとめたオドレイ・トトゥ(Audrey Tautou)のドレスを手掛けた。
イーキンは中国出身で、4歳の時に天安門事件とかかわった父と共にフランスへ政治亡命。国立高等装飾美術学校(アール・デコラティフ)在学中の2009年にパリ市のファッションコンクールでグランプリを受賞。11年に初のランウエイショーを行い、スモッキングを多用する作風で注目されている。