株式会社遊心クリエイション(本社:大阪市西区)が攻勢を掛けている。
先月26日にグランフロント大阪に「イーブス(YEVS)」の先進各国への海外進出を視野に入れたグローバル・フラッグシップ・モデルストアをオープン。北館1階に居を構え、店舗面積は486.39平方メートル。ウィメンズ・メンズの複合業態だ。
一般道に面した約40mのウインドーディスプレイには、ブランドイメージの刷新を企図し、グラフィックデザイナー・シマダタモツによる“モード”を打ち出したビジュアルが設えられている。9月には東京・渋谷の明治通り沿いに東京旗艦店をオープンする予定。
3月に大阪・南堀江にオープンした雑貨ショップ「アソコ(ASOKO)」も人気を集めている。「来てくれるお客さん皆さんが幸せそう。職人がドライバーを探していたり、お子さんが20円の消しゴムを買ったりしている光景を見ていると涙が出そうになる」と、同社社長の森島純嗣氏は熱っぽく語る。
同店では文房具から、生活雑貨、キャンプテントや自転車までデザイン性が高い日用雑貨が数十円から2万円台までリーズナブルにそろう。仕入れから販売まですべて自社でまかなっている。
「企業として支持されていけば、利益幅は最低限あればいいと思う。小物・雑貨はセールがなく、シーズンもない。キャリー品にもならない。こういう売り方を洋服にも取り入れたいと考えている。セールを踏まえて二重上代にしたりと良くない習慣が続いている」
こちらも年内に東京、来年には海外を見据えている。
「東京のど真ん中に大阪をしのぐインパクトで出店したい。東京で支持されることがグローバルへのステップ。海外は先進各国を予定。ニューヨークとパリで受け入れられると思う。良いものを一通り見てきた方達に肩透かし的な感じで見せたい。NY、パリ、ミラノなど核都市出店に加え各国にECを開設しての展開を考えている。国内では3年で100店舗出店と以前述べたが、大阪と東京、そしてECで十分と考えを改めつつある」と構想を語る。更に年内もしくは年明けの早いうちにニューヨーク支社を構える予定だという。
また、来春にはキッズからお年寄りまでターゲットとし、洋服から雑貨、家具までをそろえる総合型新業態スタートも控えている。「イーブス、アソコ、新業態、ECの四つで勝負を掛けていく。4年後には売り上げ300億円を目指す。言わないとやらないから(笑)」と自身にハッパを掛けた。