近鉄百貨店は1日、来春開業予定の「あべのハルカス」に入居する「あべのハルカス近鉄本店タワー館」の開業日を、今年6月13日に決定したと発表した。同館が先行オープンした後、現在の近鉄阿倍野店部分は順次改装。「あべのハルカス近鉄本店ウイング館」として秋から一部を先行オープンし、2014年春、ウイング館を含めた「あべのハルカス近鉄本店」全館がグランドオープンする。
「あべのハルカス」は高さ300メートル、延床面積21万2,000平方メートルの超高層ビル。地上60階、地下5階建てで、タワー館は地下2階から地上14階部分までを占める。タワー館の営業面積は5万7,000平方メートル。面積4万3,000平方メートルのウイング館を合わせると10万平方メートルに達し、単独の百貨店としては日本最大規模の店舗が誕生することになる。
「あべのハルカス近鉄本店」のストアコンセプトは、モノ・コト・ヒトとの出会いが暮らしを彩る“街のような場”。フルターゲットストア化を目指して百貨店と専門店の面積比を60%:40%に、時間消費型ストア化を目指して物販と非物販の面積比を75%:25%に設定している。空間デザインを監修しているのは、インフィクスの間宮吉彦。
タワー館は、百貨店と専門店の融合を目指した新しいゾーニングが大きな特徴。フロア構成は、地下1・2階が関西最大級の面積を誇る「あべのフード・シティ」、3階が百貨店初出店のセレクトショップを中心とした「トレンドコート」、6・7階が男の居場所をコンセプトにした「近鉄メンズ」、9・10階が豊かなライフルタイルを提案する「近鉄リビング」、12~14階までは、44店舗、2,800席を用意する「あべのハルカスダイニング」となっている。
近鉄百貨店が発表した目標売上高は、2013年度が1,040億円、全館グランドオープン後の2,014年度は1,450億円。来店客数は年間4,500万人を見込んでいる。